感情の具現化と、物に付与する想い出をアニメーションの強みを活かして描いていた印象。
12分には思えない密度、この映画で救われる人もいるのだろうと思う。
ネトフリが出資しているのもあって、ひとつひとつのモチーフが「ウケ」を狙っていて上手い。
どことなく黒髪のアジア系っぽい家族であることなどは「トレンド」に乗っているつくりかたをするネトフリらしい。こういう風に社会性のある作品を最近のアカデミーは好む傾向にあるので（マーベルなどの女性主人公の流行りしかり、非白人＆女性やアフリカ・アジア人種など種々のマイノリティのほうが評価を得やすいという大正義）、そのあたりの傾向と対策をしっかりやってつくった感がある。そういう細かいところは思うところがあるのですが（もしこれが白人夫婦だったら受賞しなかったろうし、マイノリティ主人公じゃなかったら作品性が失われる映画は最近とても多い）、作品単体では良い出来だと思います。
