メイマーツインズ

涙そうそうのメイマーツインズのレビュー・感想・評価

涙そうそう(2006年製作の映画)
2.5
土井裕泰監督の”いま、会いにゆきます〟に続くデビュー2作目。
沖縄を舞台に、夏川りみの名曲”涙そうそう〟の歌詞をモチーフにした妻夫木聡×長澤まさみのハートフルドラマ作品。
土井裕泰監督作品に妻夫木聡の主演作品があるとは知らなかった…。
Netflixで初鑑賞。

これは、血が繋がっていない兄妹の儚い物語。

役作りなのか、妻夫木聡がふっくらしている…
言葉も沖縄人っぽいイントネーションで熱演。
泣く姿が、様になる男だね。

長澤まさみもまだ10代で、初々しくて可愛らしい。
すでに女優としての卓越した表現力があり、完成されている。

ただ、2人から沖縄を感じない…

家族ドラマなのか、ロマンスなのか、どっちつかずの中途半端な感じが…(苦笑)
展開にずっと違和感があり、感情移入できない。
土井裕泰監督らしさは所々感じるけど。この頃の演出は、”ジョゼと虎と魚たち〟の犬童一心監督のようだ。

この作品、はっきり言って、脚本が残念レベル!

小泉今日子、船越英一郎、橋爪功、大森南朋といったキャストもほとんど生かされてない。
取ってつけたようなエンドロール。”涙そうそう〟が流れるんだけど、せっかくの名曲が全く心に響かない…

土井裕泰監督の初期作品に、こういう駄作⁉︎があったからこそ、
”花束みたいな恋をした〟”罪の声〟のような傑作がうまれたのかもしれないけどね…

あらためて、映画ってまずは脚本なんだなと痛感させられた作品でした。


日本映画モードNo.92