まつり

ドライブ・マイ・カーのまつりのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.5
音が良い映画。音楽は最低限で人の声も、自然の音、エンジン音、劇場の扉の音、細部が良かった。
余すことない村上春樹の世界観、くさいセリフとセックス、いやにイデア化された「女」。
劇中劇もとてもよく「言葉」や「自分と向き合うこと」についてよく考えさせられた。
私は自分をコントロールできてるんだろうか。

劇中に飛び交ったり飛びかわなかったりする「言葉」はよかった。ある種カウンセリングみたいな映画。
韓国手話もよかったな。複数言語の中に手話が入ってるのがとても良かった。手話は第一言語なんだよな。そして手話を組み込んだ作品、をみられて良かった。

けど私には3時間は長かったです…。
それぞれが削ったらいけない時間なのであろうとも思ったけど理解追いつかず、それぞれの尺の解説が聞きたくなってしまった。

個人的には終盤の西島秀俊のセリフを聞くための3時間だった。
ジェンダー界隈でも評価されることはよくわかった。男性のケアを若い女性が担う的な展開にならなくて心底安心したけど、安心し切れるか問いと、そのテーマでもっと踏み込んだ作品が見たいとも思った。
「正しく傷つく」ことをしながら生きていきたいよね。
この作品が評価されることはとてもわかった。
けど疲れた。瀬戸内の海が目の前の宿に泊まりたい。
まつり

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