このレビューはネタバレを含みます
村上春樹小説はあまり読んだことないけれど、冒頭からイメージする村上ワールドで「これはちょっと苦手かも」と思ってしまった。そしてやっぱりそうだった。
いい作品だと評価するのはわかるし、実際自分も3時間ダレることなく引き込まれるように観た。心に傷を持つ、根はピュアな人達が独り言をつぶやいているような作品。寂しいのに人と繋がれない人には響くのかもしれない。ただその寂しさをセックスで埋めるというのはなんか簡単な気がした。
以下、あくまでも個人的な感想。
韓国人登場人物多用とラストが韓国というのが意味わからなかった。手話は別にいいんだけどダイバーシティを意識しすぎなんじゃないかと思った。みさきの母を病気オチにする必要性も感じられなかった。
1番の陽キャラが犯罪者になり、屈折した思いを抱く、あるいはハンデを持った人達が幸せになろうとするのは明るく生きてる人達に対して無意識の敵意を感じた。
しかしあの舞台は字幕をつけるという画期的な試みではあるが、つまらなそう。素人混じりの劇団でチェーホフ?主催者の独りよがりな舞台という印象。
何というか、答えの出ない人生相談を延々と聞かされてるような気持ちになった。西島さんの家福を始め、登場人物たちはとても良かった。全体的な雰囲気はいいのだが、残念ながら世界観にハマれなかったということで。長さは感じなかったが、もう少し短くしてもよかった。ついでにタバコ吸い過ぎ。