Osusensei

ドライブ・マイ・カーのOsusenseiのレビュー・感想・評価

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)
3.9
母と見に行き、ちょっと気まずかった。
大人になったからいいけど、小学生ぐらいの子供がお父さんと見にきていたのを見て、早いなと思いつつ、こうやって映画から人生を追経験するんだとも感慨深かった。

出てくる人がそれぞれのいまがあるきっかけを話していき、人間の深いところまで見れたような気がした。
私は韓国人の手話をつかう女の子が好き。清楚で物静かで、と見えるけど、映画の中の演劇の役でも、映画の役としても、しっかりと伝えてくれた。発する一言一言が温かくて強い。
それと、韓国人の旦那さんの仕事について行き、日本の田舎で暮らし、そこで、自分の仕事を自分の力で取ってくるという姿も、今の結婚後の住む場所を決めかねている自分に刺さった。妻の像をきれいに描きすぎだと言われるかもしれないけど、同世代の現実も結婚して夫と住むことが一般的。なので、映画の中ですごく自然に夫と誰も知らない土地で暮らすことを見れたので、すんなり入ってきた。

人の死を多用しすぎ。これは原作の村上春樹向け?でも、私も周りの人の死をいくつか経験したことがあるので、人の死が自分を見直すきっかけとなったので、それは人の深くを描く要素であると思った。
痛々しくも、もすっきりしていた。それはドライブシーンが多く、ドライブしながら見た気になれたから?

景色、音、間、の使い方が勉強になった。
好きな類じゃないけど、映画祭投稿の勉強になる映画。
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