電気羊

ドリームランドの電気羊のレビュー・感想・評価

ドリームランド(2019年製作の映画)
3.7
マーゴット・ロビーが美しイイファムがタールを演じた快作。

1930年代のアメリカ。砂嵐で農作物もまともに育たない土地に暮らす一家の主人は気が狂い、美しい海岸線が広がるメキシコ湾岸(ドリームランド)へ旅立つ。
残された妻と息子だったが、母親が生活のために保安官助手の男と再婚し娘が産まれ、一家は義父、実父、兄、義妹の4人家族なる。
この物語は義妹の回想シーンとして語られていく。

刺激のない片田舎の村へ、都会で人を殺した銀行強盗の賞金首の美女が逃亡していると言うニュースが入る。
兄は拳銃で脚を撃たれた美女を農作業小屋で発見するが、その美しさに魅了され言いなりのままに治療に協力する。
やがて二人は愛し合うようになるが、それは美女が兄を利用するための色仕掛けで会った。

ある夜、二人が湖で泳いでいるところを村の者に目撃される。
兄の義父である保安官助手は、息子が賞金首に力を貸しているらしいと知らされ解雇される。
生活の糧が無くなった保安官助手は、せめて銀行強盗を捕まえ賞金を得ようと車で逃亡する兄と美女を追跡する。

兄は義父である保安官助手の足を拳銃で撃ち抜くが、保安官助手は息子を救ってと言う妻の願いを聞き入れ、賞金首の美女だけを散弾銃で射殺する。

愛する美女を失った兄は車に乗り込み、二度と村へ戻ることはなかった。
義妹は兄はきっとドリームランドへと旅立ったんだろうと自分の思いへ決着を付けたのだった。

賞金首の女が美女でなかったら、多分、兄は通報したであろう。美人は人殺しであっても人の心を狂わすほどの魅力があるんだよな。
恐ろしや。
電気羊

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