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クラッシュ 4K無修正版のコブラのネタバレレビュー・内容・結末

クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

かなり前に、「ヘア解禁ニューマスター版」って煽りパケ写に食指と触手が動いてDVDレンタルしたのが初見。面白いどうこうの前にこの映画の見方がわからなかった。

あまりに低体温だし俯瞰視点というか、倫理的な是非を問わないその視点が劇映画というよりも一種の観察映画や記録映画の様に思えた。のではないかと当時を自己分析。それか単にエロ目的だったからちゃんと見ようとしてなかっただけか(間違いなく後者)。


今回は4K無修正Blu-rayにて。

クローネンバーグマラソン中であったので、他作品との共通項を探しながら鑑賞。結果、前記した視点、冷徹かつ淡白な事象の捉え方/撮り方こそがクローネンバーグ的なのかもなぁ、、、とか倦怠夫婦が「それでも次こそは」とシン•オーガズムを探求し続ける傍迷惑かつ涙ぐましい努力の軌跡が、二人の関係性と思考の極端な変容を描いている様にもみえコレはコレでらしさなのかもなぁ、、、とか考えたみたり。

“理想の死に方”なんて考えた事もないし、ましてや性的興奮なんて覚えた事はないけど、「どっかの誰かの死」には無責任な好奇心を抱いてしまう。

著名人が亡くなったら「◯◯◯ 死因」とか検索しちゃうし、未解決事件とか連続殺人事件とかついついwikiする悪癖マンなので、登場するジェームズ&キャサリン夫妻やその他性倒錯者のことあーだこーだ言えません。が、ヴォーン、テメェはダメだ。特に原作の方の。

映画でもヴォーンのヤバさは伝わるけど原作のヴォーンはプッチ神父からDISC貰えちゃうレベルの真の邪悪でウンザリする。エリザベス•テイラーとの心中厨のドクズで、テメェで勝手に死ぬならまだしも他人を巻き込むこと前提だしよ。

性癖は似て非なるモノとは思うけど、「デスプルーフ」のカート•ラッセルと同等かそれ以上のゴミ。なのでボコられて首折られて「THE END」イェー🎊ってならないと納得できないぜ!
などとワイのなけなしの正義感がフル勃起する始末(めちゃくちゃ楽しんでる)。

だからこそとても映画的、エンタメ映えする存在なんだよね。ピュアな邪悪だもの。

善悪はおいといてヴォーンなる稀有な、そして弩級の変態キャラクターに様々な感情を牽引されしばらくこの映画の事アレコレ考えてしまうくらいには堪能した。
ハワード•ショアのスコアがずっと頭で鳴ってる。


追記
自動車とセックスしたい人々の話

というどなたかのレビューを読んでメチャクチャ腑に落ちた。なるほどー

追記2
コレもどなたかのレビュー。
最初の事故後、固定器具でブスブスにされたジェームズの脚を舐める様に撮る。肉体と無機物の融合させて生存機能を補完(なんなら拡張)した状態なわけで、めちゃくちゃ“らしい”描写であると。なるほどー
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