なお

ブレット・トレインのなおのレビュー・感想・評価

ブレット・トレイン(2022年製作の映画)
3.8
"地獄行き片道切符"

最悪が、止まらねぇ。
という日本特有のクソダサキャッチコピーはさておき、ひさびさのブラピ主演作品鑑賞。

✏️”純”日本
富士山と思しき山の麓を走る新幹線、そしてその線路脇には満開の桜、ネオン輝く歓楽街、そして敵の大ボスは鬼の面を被った謎の人物…

もうここまでコテコテでやられると、「こんなヘンテコな街並み、日本じゃない!やっぱりハリウッドは日本という国を誤解している!」なんて批判をするのはお門違いもいいところ。

そんなティザー映像の時点である意味でのワクワク感が止まらなかったのだが、「やはり、予想通り!」な部分と「おお、そう来たか!」な面が混在するストーリー展開。

意外に物語そのものはしっかりと伏線が張られていたり、様々な人物が登場する群像劇スタイルになっているおかげで、それなりに頭脳を働かせておかないとあっという間に”超特急列車”に置いていかれる。

だがしかし、それ以外の物語に関わらないシーン、特にアクション部分は頭カラッポで楽しんでオーケー。
演出やセリフ回しも思わずフフッwと笑ってしまうものが多く、万が一ストーリーについていけなくなったとしても大きな問題はない。

また、「ももモン」だか「モンもも」だか忘れてしまったが、ゆるキャラという日本を代表するカルチャーが物語のひとつの鍵を握っていたり、洋画としてはなかなか異常な量で日本語のセリフがあったり字幕が出たり、デヴィット・リーチ監督の日本に対するリスペクトを感じさせる。
(これ、日本仕様とかじゃなく海外でもそのまま公開されてるんだよね…? )

そのほか超個人的に、『ザ・ボーイズ』のキミコ役でおなじみ福原かれんさんが車内販売員役として出演していたのは高ポイント。
どうせなら、彼女にもちょっとくらいアクションやらせてほしかったなあ…
(またまた超余談だが、『ザ・ボーイズ』のキミコは自身が抱える過去のショックにより発話ができないという設定なので、本作で福原さんが魅せた流暢な日本語は思わず聞き惚れてしまった)

☑️まとめ
世界のブラピ主演作品であり、かつ製作宣伝にも多くの費用をかけただろう本作だが、ポスト・クレジットなどで変に続編の存在を臭わせずキレイに締まったのも良かった。

だが、ストーリーの大味な展開を含めるとアクションエンタメ作として他人にオススメできる★4つまではあともう一歩…!

もし次作があれば、ぜひ新幹線以外でのクローズドなシチュエーションでのアクションに期待したい。

🎬2022年鑑賞数:101(42)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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