TAK44マグナム

ハード・リベンジ、ミリーのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ハード・リベンジ、ミリー(2008年製作の映画)
3.9
復讐の連鎖は断ち切れない!

水野美紀姐さんが復讐の改造人間となって、人間のクズたちを細切れの肉塊に料理して地獄へ墜とす、ハード・スプラッター・リベンジ・アクション!

続編である「ハードリベンジ,ミリー/ブラッディバトル」については既にレビュー済みでありますが、その前日譚となるのがシリーズ第一作となる本作。
「ブラッディバトル」と同様の、血しぶきがプシャアアア!!と景気よすぎるぐらいに飛び散るスプラッターアクションが持ち味であり、アイデンティティ。

20XX年のヴァイオレンスシティ・ヨコハマ。
銃刀法は撤廃され、都市機能は麻痺し、砂漠化現象が進む無法都市と化したヨコハマで、ひとりの女が家族を、幸せを永遠に失ってしまいます。
その女ミリーは、殺された夫と赤ん坊の仇をうつために、瀕死の身体であったにもかかわらず謎の存在によって蘇生手術及び人体改造を受け、更にはあらゆる戦闘法をマスター、ついに復讐の相手であるジャックブラザーズに戦いを挑みます。

ストーリーは至ってシンプルであり、44分と尺が短い短編なので、ミリーが強くなる過程はバッサリとカット。
ほぼ、ミリーvsジャックブラザーズのバトルだけ!
しかも、ジャック以外のメンバーは凶悪なだけで大して強くないために瞬殺扱いであり、ミリーvsジャックのタイマン対決がクローズアップされた構成になっております。

〇〇〇に火をつけて投げ捨てるという、倫理観無視の鬼畜ぶりを見せるジャックブラザーズもアレですが、とことんえげつないまでに相手の人体を破壊し尽すミリーの復讐も傍から見るぶんには充分に鬼畜すぎ(汗)

「ブラッディバトル」より更に低予算なのが丸わかりなほどのチープさですが、こういった自主製作的な邦画アクションにしては随所にセンスが光る部分があるのが強みですね。
例えば、冒頭に登場するジュウベイが経営する喫茶店(?)の壁一面におびただしい数の銃痕があって、外の光がさしこみまくっているところとか、ジャックたちを廃工場におびき出したミリーが、ジャックたちが到着する前に廃工場の中を調べまわり、自身の戦いを有利にするために事前工作をちゃんと行うとか、そういう部分の積み重ねが作品の質をアップさせてゆくのだと思いました。

バトル自体は、ミリーの隠し武器ギミックなどの荒唐無稽さと、かなり身体が動くアクション派の俳優さんたちが可能にする本格的なマーシャルアーツが巧く融合しており、見た目の格好良さを追求している辺りに香港アクションの匂いがほのかに香ってきます。
水野美紀姐さんの繰り出す、カチッとした蹴りは芸術もの!
キビキビとしたスピーディなアクションが堪能できますよ。

宿敵のジャック役は虎牙光揮。
格闘技に精通しているので動きも良く、心底悪そうな雰囲気が漂うのも役に合っていますね。
けっこう色々な映画やドラマに出演されていますが、劇場版の「仮面ライダーカブト」では仮面ライダーケタロス役。大した活躍もなく退場となって残念。元K-1の武蔵は無敵のライダー役だったのに・・・
あと、チョイ役ですが「ワイルドスピードX3」や「ラストサムライ」などのハリウッド映画にも顔を出してます。

また、ジャックブラザーズのメンバー役で巨乳アイドルの紗綾が出演、異母兄弟が燃やされている匂いを嗅いで「腹ヘリヘリ~♪」などと痛い台詞を吐いて存在感をアピール。
ちょろっとしか出番がなく、刀や鎖鎌を持っているのに使う暇も無かったのは何となく可哀相でしたな(苦笑)
しかし、この人、小学生の頃から巨乳で売ってきて、最近はヌードスレスレの写真集がバカ売れしているんですけど、何といっても最大のトピックが「デング熱にかかったアイドル」というのが素晴らしいですねえ。
まあ、なんでまた、こんな鬼畜役を引き受けて出演したのか謎ですが・・・

それにしても、あまりにも不可解なのが、ミリーの命が助かったという事実。
回想シーンで、ジャックに馬乗りになられて、何度も何度もナイフで刺されまくるんですけど、ものすごい血の量だし、そもそもあんなに胸を刺されて生きているものなのでしょうか?
どんだけ生命力が強いのでしょうか!?
ふつう、ありゃ絶対に死んでますって・・・(汗)

最後に、ジャックの散り様について書かずにはいられません!
いや、書いちゃダメか!
これは是非、本作を観て、その目で味わってほしい珍奇すぎる迷場面なのだから!
いや~、すごいっす!
思いついちゃったもんだから、やらずにはいられなかったんだろうなあ!
サクサクサク~っと刻んで、ご丁寧に終いには、思わず猫も舌なめずりしてしまうほど美味しそうなBBQの出来上がりですよ!
キューピー三分クッキングかっ!!って感じDEATH!!

そんなお茶目もやってしまう水野美紀姐さんは本当にお美しい!


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