ボクシングものって、普段ならあまり観ようと思わないんですが、レビューを読んでるとだんだんと観たくなって、観ちゃいました。
ボクシングというスポーツ自体、物理的に痛々しくて苦手。それを描いた作品って、不屈の精神とか挑み続ける情熱とか、暑苦しくて胸焼けしそうだなあと敬遠していました。
結果、すごく面白かったし、かっこよかった!(単純)
でもふと考えたんですけど、強くて才能のある小川(東出昌大)が主人公だったら、たぶん興醒めしてた気がします。
先輩からもトレーナーからも一目置かれ、チャンピオン目前で障害にぶち当たり、なんやかんや努力もあって栄光を掴み取る。
そういう話も面白いんだろうけど、やっぱりずっと負け続けて、ずっとチャレンジャーで、青グローブをつける瓜田(松山ケンイチ)を主軸に置いてるから、どこか共感できるところがあって、心に引っかかる部分があるんだろうなと感じました。
最初は決心も拳もふにゃふにゃな楢崎(柄本時生)がだんだんと強くなって、明確に勝ちたいと思うところもかっこいい。
ボクサーがなぜリングに上がるのか、なぜ辛いトレーニングをこなすのか、それぞれの人生から少しばかり垣間見ることができました。
好きなシーンは、小川の不安を反映するかのように霧の中ランニングするところと、瓜田が試合に負けた後お弁当食べながらぶつぶつ反省してるところ。
いやあ、かっこよかったな〜