しらす

BLUE/ブルーのしらすのレビュー・感想・評価

BLUE/ブルー(2021年製作の映画)
4.0
こんなに弱い主人公のボクシング映画って過去あっただろうか?
人生における敗北とは‥!
吉田恵輔監督
松山ケンイチ主演

「BLUE/ブルー」

近年絶好調の吉田監督オリジナル脚本。
映画館にも観に行きましたが、早くもNetflixにきてたので再鑑賞。

青コーナー見ると瓜田さん思い出すんですよね‥‥いや、本当にそう!
忘れられないヒーローになりましたね!
瓜ちゃん!

これは間違いなく、主演の松山ケンイチさんの資質によるものだと思います!まるで捨てられた犬のようなキラキラした目!
瓜ちゃ〜ん!

吉田監督がボクシングを(現在も)やられている方なので、過去のボクシング映画に比べても非常にリアルで生々しい物を感じます。
試合もそうですけど(殺陣指導も監督自身がされてますね)ボクシングをする人の気持ちとかね。丁寧に寄り添って描かれています。

スポーツ映画との相性で言うと、これは映画評論家の芝山幹郎さんも仰ってたんですけど、ボクシングほど相性が良いものは無いと思います。
トレーニング、減量、一対一の戦い、勝者、敗者。
全てがドラマになるし、人生のあらゆる局面にに繋がる。
やっぱり人生を描く事がボクシング映画なんですよね。

この映画で描かれているものって、人生における敗北なんです。
当たり前ですけど、一対一の戦いという事は50%は負ける。というか、チャンピオンになれる程才能がない限りは80%近く負ける。それでも身を削ってトレーニングする。走り込みするし、シャドーするし、青コーナーに立って挑戦し続ける。

瓜ちゃんの生き様に心打たれる映画です。
しらす

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