大島育宙

バズ・ライトイヤーの大島育宙のレビュー・感想・評価

バズ・ライトイヤー(2022年製作の映画)
3.9
日米の声優が気になったので字幕も吹替も観てしまいました。

「おもちゃ的なコミカルな声から、ちゃんと人間のマッチョな声へ」というCV変更はとても慧眼。

重機の重量感や、金属のくすみ・光沢の質感表現がエグい。『ウォーリー』の時に「実写だ…」と思ったけど磨きがかかってる。特に昼のシーンでの機械描写がいつまでも観てられる。

本家トイストーリーの「狭い世界から脱出する」という構造を宇宙に置き換えた感じ。ウラシマ理論の悲しみをセリフなしで示すくだりは『カールじいさん』の冒頭の感じ。

『トイ・ストーリー2』のフリもしっかり生かしていた。

しかし何より猫型ロボット・ソックスが可愛すぎる。すぐにでもぬいぐるみがほしい。ソックスが一人歩きしてグッズが売れる人気者になるきっかけの映画であることは確実。

『ゼロ・グラビティ』を思わせる無音・無重力アクションが充実していた。


世界観は子供向けなのに、展開が矢継ぎ早でひとつひとつの作戦の内容も一見高度なので「大人には幼稚で子供には難しい」バランスになっていないか心配ではある。