正直あまり期待していなかったのもあってかとても良かった。とにかく、すず/ベル演じる中村佳穂の声がいちいち琴線に触れる。あれ、俺なんでこんな泣いてるの？と自然に涙が出るような唯一無二の歌声に終始圧倒されてしまった。むしろこの歌こそがこの映画の主軸になっていると言っても過言ではない。ミュージカル映画が苦手な自分も歌のシーンが全く苦痛に感じなかったのはこれが初めてだった。
ストーリーは現実とVRの世界を舞台にした美女と野獣という感じがベースになっているが、それプラスもう1人の自分をきっかけに主人公が過去のトラウマを乗り越えて強くなっていく物語でもある。
サマーウォーズの時と同じく、はっきり言って「U」の仕組みとか設定は意味不明だが、とりあえず細かいことは考えず、上記のストーリーを勢いにのせて観るのがこの作品を観る時のコツかもしれない。
なんやかんや最後まで見終わってみると不思議と満たされた気持ちになる映画だった。観て良かった。
