IMAXで観よう！と決めていた映画。歌がキーになっているだけあって、心情が歌で表現されていたりして楽しめたし、歌声がとても綺麗で、IMAXで観た甲斐があったなと思った。「U」が一番好きだったけれど、1回しか歌われなくてねぇ、それはちょっと残念だったかな。
今やネットの世界は誹謗中傷で溢れている、それが映画の中にふんだんに盛り込まれていて、ほんと辟易した。しのぶくんが誰と話そうが誰と仲良くしようが別にいいじゃないと思うけど、彼女たちにとってはそれは一大事だし、同じように、竜の正体を暴くことも彼らにとっては“正義”のようだし。勝手に疑って、無理矢理人の秘密をさらけ出して、大なり小なり、集団の暴力性は本当にえげつない。
<U>の世界で引き出される本来の能力、そこはもうひとつの現実･･･に違和感を覚えたから、すずがその垣根を越える瞬間には惹き付けられるものがあったなぁ。足がすくむほどの恐怖をえいっと飛び越えて、自分自身を解放するすずの姿は凛々しかった。（『MISS ミス・フランスになりたい！』をちょっと思い出した。）
映画の好みとして私の中で『サマーウォーズ』を超えてはこなかったけれど、今とこれからを生きる為のメッセージが詰まっている映画だったなと思った。
#72_2021
