柊

スペンサー ダイアナの決意の柊のレビュー・感想・評価

1.9
相変わらずダイアナの映画って…これでいいの?って思う作品ばっかりだ。

評判の高いクリステンのダイアナ。黄色いドレス着て全力で走るシーンが運動会で疾走するダイアナに似ていたくらいで他は特に…
精神的に追い詰められた状況の表現であってもあの奇行の数々。周りが迷惑だし、今,メーガンに対して王室に嫁ぐ覚悟うんたらと言ってるけど、それを言うならイギリス人でありながらダイアナこそ王室それも世界で最も有名なイギリス王国に嫁ぐ覚悟も意味も分かってなかったと言いたい。
一国の王と言う地位。今では観光資源としてしか価値がないようなイギリス王国だが、無駄に長い歴史を誇る王室には過去からの歴史をひきづり続ける大きな闇が潜んでいるのは当然。その中で現代と過去を同時に生きねばならぬ王室の人々は、その存在そのものが虚構と実像の狭間の人生なのだろう。
そこに生まれてしまったものの哀れ、そこに縁付く者の覚悟。そういったもの抜きにしてただ愛と自由を求めた結果であれば、ただ一言。ダイアナは浅はかだったとしか私には思えない。あまりにも幼稚だ。幼稚だけならまだいいけど、無知も加わると始末が悪い。無知は時として罪に化けるから。

もちろん愛する人と思って嫁いだのに…現実は違う。おまけに世界の誰もが知る事になる不実。お気の毒ではあるけれど、それ以降の行動は決してダイアナだって褒められたものでは無い。むしろ私は下品に感じる事もある。容姿故に美化されているけれどやってる事はどっちもどっち。
王室に失望してからのダイアナの振る舞いはちっとも上品じゃ無いのが痛い女に見えて辛いなぁ。大人であれば離婚するにしろ何にしろもっとスマートな処理の仕方ができたのではないかな。
そしてとっとと病院にも行ったはず。ポップミュージックを聞いてマクドナルドに行く事くらいで最高に自由みたいなエンディング。かえって虚しい。後の彼女の人生の結末を知っているからこそこんなクソみたいなエンディング全然共感できないなぁ。
私はやはり守るべきものが大きい人生にはそれなりのものが必要かなのではないかと思う。そうでなければとっくに淘汰されていたでしょ。フランスのように。

ところでスペンサー家ってブーリン家と繋がっていたの?初耳。誰か詳しい人教えて欲しい。

もうダイアナの映画なんか関係者が生きている内は作らなくていいよ。みんな途絶えた後に昔々月の女神のようなダイアナと言う不幸なお姫様がいましたで良いのでは?
柊