王室の人たちはダイアナの言うことを聞いてくれなくて意地悪だ!という極端な見せ方ではない。皆「伝統」のもとに自らの務めを果たそうとしているだけで、ダイアナ妃にはまさにそれが堪えられなかったということだろう。
クリステン・スチュワート、オファーされた当初は「自分がダイアナ?」という戸惑いがあったと、どこかの記事で読んだ。しかしながら、他に適任が思い浮かばないほどハマっておられた。キモいパパラッチに追い回されることや、本来の自分と世間のイメージが乖離していくことへの苦悩など、ダイアナ妃と通じる部分もあったはず。
ビリヤード台を挟んでカメラを交互に切り替える夫婦喧嘩のシーンが最高。ジョニー・グリーンウッドのフリージャズみたいなキレッキレの音楽も王室の閉塞感を煽りまくっていてカッコ宜しい。
お一人様のレイトショーが合う作品だ。
孤独と向き合う、という意味で