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戦場のメリークリスマス 4K 修復版のtonyのレビュー・感想・評価

3.8
女性は一切映っていなかったのではないか。(回想シーンの弟が連れてきた大人は男だったか。)テレビで見た生前の大島監督通りの気合の顔面ドアップ。役者が本職でない人を選んでいて、技ではなく、こっちが目を背けたくなるくらい気合いの汗と顔面の映画だった。疲れた。日本人と外国人がこれほど等価に扱われている映画は初めてで、しかも、日本の恥の部分を世界的スター相手にさらけ出している。言語も英語の方が多かった気もするし、日本人のかたこと英語をあれだけ聞く映画も他にはないと思う。役者でないから演技はぎこちないし英語は聞き取りづらいし緊張感ハンパないし、外国の観覧者には大変すぎて評価低いような気がする。戦場とクリスマスとで言えば、映像はだいぶ戦場寄りだったから、監督の希望通りだったのかはわからないが、あの鐘の音のような幻想的なテーマ曲がだいぶクリスマスに引き寄せているし、日本帝国感も消してくれていて、そんな中あの映画を観れば単純な戦争アンチ映画とは違う、別の主題があることを私たちに気づかせる効果になっている。
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