このレビューはネタバレを含みます
ナレーション一切なし。
テロップも必要最低限(施設や団体の名称程度)、状況説明する親切な演出もなく、ただひたすら市長の演説と市役所職員と市民の議論が延々続き、時折ボストンの街並みがインサートされる。
すごい退屈じゃね?とかって思ってると気づいたら見入ってて映画が終わってる。これがワイズマンマジック。
多少、演出されてる部分はあるのだろうけど、市民の悩み、それに真摯に応える市役所職員の姿は時間を忘れて見入ってしまう。
よく「お役所仕事」と揶揄されるが、現在において市役所の業務は広範すぎて、しかも担当が違うので半ば仕方のないこと。
そのことは冒頭で市長が「パイプ役がいなくて連携が取れていない」というセリフで説明している。
この作品の市長は演説がうまいので物凄い人と思われるが、日本の各行政だって裏ではどこも頑張ってるということを推して知れるのではないか。
まあ「鷹の目がなんか変」とか「違う市の市役所に連絡してくる」なんてほぼクレームみたいな電話毎日取ってれば職員だって嫌になってくるというもの笑笑
感動的な市長の演説ではなくそうした日常業務の一端をエンドロールにぶっ込んでくるあたり非常に良かった。