Inagaquilala

さらば!2020年のInagaquilalaのレビュー・感想・評価

さらば!2020年(2020年製作の映画)
4.0
新年1本目としては、まさに相応しい作品だった。ネットフリックスの人気SF作品「ブラック・ミラー」の製作陣がつくった、コロナ禍で迷走した2020年を振り返るブラック・コメディ。「モキュメンタリー」と表現している作品紹介も多いが、これはドキュメンタリー仕立てのフィクションではなく、フィクション仕立てのドキュメンタリーだ。2020年の出来事を、実際の映像をベースに流しながら、架空の人物がコメントするという凝ったつくりを取っている。

コメント陣には、サミュエル・L・ジャクソン扮するジャーナリスト、ヒュー・グラントが演じる歴史学者、その他トランプ政権の非公式広報官や偽物のイギリス女王まで登場する。そして、そのコメントがいずれも風刺が効いていたり、ギャグが交えられたりする。とにかく一筋縄ではいかないコメントが次々と繰り出される。一種のパロディと言ってもいいかもしれないが、それがとにかく楽しめる。新年の初笑いにはもってこいの作品だった。ネットフリックスでは「DEATH TO 2020」というタイトルになっているが、どうやら邦題として「さらば! 2020年」というタイトルが付けられているようだ。
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