Maki110

ロンドン・エディンバラ・ロンドンのMaki110のレビュー・感想・評価

3.8
映画部の友人のオススメで観賞。
ドキュメンタリーに何を求めるかで賛否両論だと思うけど、私はすっごくよくできたドキュメンタリーだと思った。

何がよくできてるって、映画序盤、レースの過酷さがまったく伝わらない!!笑
いやこれすごく編集が巧いと思う。
私のような素人が「えっ、楽しそうーやりたいかも」ってなる序盤200km。

イギリスの田舎道の景色がとにかく綺麗で素敵でいいなーってなる。
エイドも美味しそうだし、みんなニコニコ。
BGMもポタリングか?ってのんびりさ。(最初のうちは)

しまなみ海道のPR動画を思い出した。
それぐらい、観客側のやりたくなる気持ちを掻き立てる。
…そして実際行くと地獄を見るんですよね自転車って。
しまなみ海道で尻が死んだことを思い出した。

この作品は、レース自体は殆ど追ってなくて、走行中の姿や風景が本当に『ケーキの飾りのようなもの(by参加者)』に使われてる程度。

基本は参加者達のインタビュー中心に繋いでるんだけど、
折り返し地点の手前辺りから…
過酷な状態から出てきちゃう本音に、笑わされたり、人生考えさせられたり、心揺さぶられる。

股ずれ対策に保湿クリーム買った時の薬局の店長の反応笑ったww

テキサスおばさん、夜道嫌い兄さん、ヨシさんの友達(日本人)が印象深かったな。
レース後半で「(エイドの)ケーキ小さいんだけど!」って怒るテキサスおばさん元気すぎんか?

自分が日本人なのもあるけど、ヨシさんの友達は応援したくなる魅力があった。

参加者の心情・人間性にフォーカスした構成なので、自転車ド素人でも十分面白い作品でした。
Maki110

Maki110