くさむすび

アクアマン/失われた王国のくさむすびのネタバレレビュー・内容・結末

アクアマン/失われた王国(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

続編だが、新しく頭角を表すキャラクターはほぼ0。強いて言うならブラックトライデントに宿っているコーダックスがいたが、彼も語りかけるのみで中々実態を表さず、出てきたと思ったらあっけなく散っていく。そして主な敵は前作、鍵を握りそうで握らなかったヤヒヤ・アブドゥル=マティーン2世演じるブラックマンタ。前回対立していたアーサーとオームがバディとなってマンタの暴挙を阻止しようとするのが軸となっており、これらの点から「前作はお膳立てで、今作が本番ですよー」的な印象を受けたが、大幅にパワーダウンしてしまった感じは否めない(楽しくはあったんだけど)。
虫が巨大化している休火山周りでのアドベンチャーを筆頭に陸のシーンが多くなっているが、アクアマンらしいバトルシーンが少ない。割と前半のアトランナとメラが主に活躍する海中帝国でのアクション、後半に出てきた1作目の幼少期アーサーが水族館で魚とコミュケーションを図るシーンのような、魚を集めて超音波攻撃をさせるシーンなどは良かったけど、それくらいしか海が魅力的に使われているものが無かった気がする。前作からキャストもほぼ変わってないから、同じような感じでいっても焼き増しになってしまうだけだからこのような形になったのは分かる。けど、魅力はかなり減ってしまったなと。
今作はより地上人が憎しみの対象となっていて、果たして地上に住む我々はどういう気持ちで見たら良いのかと途中から思っていたが、その部分はシン博士のおかげで何とかなった。
とにかく楽しいことには楽しい。正反対の凸凹兄弟の奮闘は面白かったし、 最後のゴキブリをバーガーに入れて食うオームとかめちゃくちゃ笑った。ただ前作は越えられていないと個人的には思う。ウィレム・デフォーがいなかったのも寂しい。
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