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クライ・マッチョのboaaaaatのレビュー・感想・評価

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)
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予告見た時はグラントリノみたいな話かと思ってたけど、実際はグラントリノでなんも起きなかった版みたいな話。
かなりあっさりさらっと終わって、おもしろいけどちょっと変な映画だった。

映画が始まったら即いかにも昔のアメリカ映画的音楽とフォントが出てきて、いま何年だっけと不思議な気持ちになった。そのままつらつらとロードムービーが始まって、車を盗られてテクって行くしかない老人+子ども+鶏の後ろ姿のシーンがよかった。猫でも犬でもなく鶏ってところがなんかいい。闘鶏だから強いは強いんだけど、やっぱりニワトリだしっていうなんともいえない感じで。

あと作中何回も車を盗んだり奪われたりされすぎてて、だんだん見てるこっちも車って共有財産なのかなって気持ちになる。ラファが次の街に置いておけば(返せば)いいって言ってたんだけど、いくらメキシコでもその価値観で通用しないだろって感じはするけど。

全然的にすっと終わるんだけど、うっすら漂ういい気なもんだ感(マルタとのくだりとか特に!)と、それでもやっぱり惹きつけられるチャームあるなっていう印象。
自分はイーストウッドの若い頃の映画はまったく見たことないのでよく知らないけど、若い時にやりたい放題やってた人が年取って丸くなるパターンの一種ではあるんだろうか。にしても変な映画だった。
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