クライ・マッチョの作品情報・感想・評価

「クライ・マッチョ」に投稿された感想・評価

ちょうど60歳上の同じ午年のイーストウッド(西欧に干支はないけど)の映画を見れるだけで嬉しいこの感じ。数年前から毎作品今回が最後かもしれないという思いを抱き続けてきたので。
自分も老人になったらどう生きようかどうなっていたいかを毎日のように考える。

It’s never too late to find a new home の精神を持ち続ける。
クリント・イーストウッド監督の監督デビュー50周年40作目のアニバーサリー的作品。
落ちぶれた元ロデオ・スターの老カウボーイ(マイク)が世話になった元雇い主からメキシコに住む別れた妻との息子を連れてくるという誘拐まがいの依頼をされてメキシコ・シティーに行く。そこで育てる気のない母親の元を出てストリートで闘鶏をしながら暮らす息子のラファを見つける。そこから少年ラフォとマイクと雄鶏マッチョの二人と一匹の国境を目指す旅が始まる。
このあらすじを聞いただけでクリント・イーストウッドへのあてがきか?と思ったくらいぴったりだと思いましたが、原作は40年以上前に書かれたもので映画化の話が持ち上がったのも発表されてすぐだそう。その頃に一度すでにクリントにはオファーが行ってたようですが、当時は興味がなかったとか。40年前ってことは50歳頃ですよね。そりゃまだまだ老カウボーイをやる境地ではなかったでしょうねー。
常に飄々としていて表情が変わらないマイクと親を信用できず雄鶏マッチョだけが友のようなラフォ。この雄鶏マッチョがいい役割を果たすんですよね。めちゃくちゃ強いし。
乗ってた車が盗まれ別の車に乗り換え(盗みの数珠繋ぎ)嵐を避けるために入った教会で礼拝に来たダイナーを営む未亡人マルタと出会いその孫たちの交流や、暴れ馬に手を焼いている牧場主を助けたことから村人の動物相談に乗ってるうちに村に溶け込み、ここで生活したら幸せなのではという思い始める。
それでもラフォはアメリカで新しい世界を見たい思いがあり、父親の元に向かい、マイクは国境までラフォを送り届けたあとマルタの元に戻る。

これってかつてマッチョでならした男が行きついた理想の姿なのでは?という感じ。クリント・イーストウッドが好きなように気持ちよく撮っててしかもそれが許されるだけの信頼を築いた40作目としてはふさわしいのかもしれません。
マイクとマルタが見つめ合うときのクリントの目がキラキラしててこの爺いつまでも元気だなって思うし、だから長生きなんだなと納得。
クリント印は外れがないとうことで大傑作ではないけれどしみじみと老練の技に感じ入る、そんな映画でした。
magoーtk

magoーtkの感想・評価

4.0
クリント・イーストウッドがとにかくカッコよかった。
人生経験に裏打ちされた圧巻の存在感というか。力強い。ああはなれない。

怪我で落ちぶれた元ロデオスターのお爺ちゃんが、頼まれて部下の息子をメキシコに連れ返しに行くロードムービー。
『クライ・マッチョ』(Cry Macho) 2021

「そのうち軽いいびきが聞こえてきた。何と、志ん生は酔っぱらって、坐ったまま眠ってしまったのだ。客にもやがて気づかれ、笑い声が起こる。共演していた桂文楽(8代目)があわてて「志ん生は満州の疲れがとれておりません。なにとぞご勘弁のほどを――」と頭を下げると、客は文句も言わず、「ゆっくり寝かしてやれよ」という声がいくつもかかったという(結城昌治『志ん生一代(下)』小学館)

「クリントの旦那また『グラン・トリノ』と同じ話を語ってますぜ」
「いいじゃねぇか、語らせてやんなよ。年寄りは同じ話を何度もするもんじゃねぇか」

子供達と食卓につき自分が料理したフライドチキンを囲み愛する女性に手を握られて微笑むイーストウッドを観ているだけで良い。

やっとイーストウッドも年をとったんだなと思う。年をとったらストーリーが緩くて整合性もない観たい場面だけ繋いだ映画を作った監督は沢山いる。それはそれで良い。フェリーニもタルコフスキーも黒澤も宮崎駿もそうだった。

フェリーニや黒澤に比べたらちゃんとストーリーはある。

「クライ・マッチョ」を観てたら「ガントレット」(1977)を思い出した。ロードムービーという点と主人公がやられてばっかりという共通項がある。

「ガントレット」では執拗にセクハラ発言をやめない男性警察官を娼婦が冷静に皮肉だけでやり込める場面がある。この頃からイーストウッドは反マチズモを貫いてる。

老カウボーイがメキシコから恩人の息子を連れ帰る。このストーリーだと少年の成長が中心なのかなと思うが実は老カウボーイの人生が大きく変わった。こういうパターン破りも良かった。

余談
エンドクレジットに「Snake removable Technician」というのがあった。「蛇除去専門家」?
夜、車の外で寝る場面の撮影のために蛇をあらかじめ探しだしたり追い払ったりする仕事なのかな?
「バニシング・ポイント」のディーン・ジャガーを思い出す。世の中には色んな仕事があるものですね。
aya

ayaの感想・評価

3.6
ザ・クリント・イーストウッドの映画でした。大事件が起こるわけではないけど、マイクとラフォが交流するドラマに惹きつけられた。

クリント・イーストウッドの年齢を思うとただただすごいなぁ。馬に乗っちゃうの⁈とビックリ。

マイクの車に沿って走る何頭もの馬の姿の美しさ。短い場面だったけど魅入ってしまった。
だはは!



色ボケ、老いらく、なんのその。

脚本は破茶滅茶、だから何?



内容はともかく(苦笑)



俳優イーストウッドと、同時代に生きている。

イーストウッド監督の作品を、現在進行形で鑑賞できる。



恍惚と苦笑いのマッチョ体験でした。
びーち

びーちの感想・評価

3.8
かつてロデオ・スターだった老人は「男の強さに」について少年を諭す。自分に言い聞かせるように。歩く姿が笠智衆を想起させる。”ダーティー・ハリー”も撮影時90歳。『ローハイド』で初めてお目に掛かったのは半世紀以上前のこと、熱心に観ていた豚児ももはや還暦を超えた。仲間の多くが鬼籍に入るなか、今尚、製作・監督・主演を務める姿は称賛に値する。そのフィルモグラフィーの中で、本作は凡庸な出来かもしれないが、イーストウッド・タッチ依然健在である。もうそれ以上に何を望む?望むことがあるすれば、次回作だろう。
さとし

さとしの感想・評価

3.7
これは思っていたより悪くなかったです。

クリント イーストウッドはいろんな作品を作りますね。個人的には「アメリカン スナイパー」や「ハドソン川の奇跡」なんかが好きですね。「運び屋」もなかなかでした。今作はペースがゆったりした。大人の作品で前評判より良かったのではないかと思います。中盤でのメキシコ人の女性と会うあたりがこの作品のキーポイントですね。あと終わり方が、「アベンジャーズ エンドゲーム」ぽかったです。ロマンチックでもある作品のような気がします。

まあ、日本人にロデエオがどれだけ根付いてるかは分かりませんが、そんなにとっつきにくい作品でもなかったです。最初は確かに間違ったこともしますし、途中ランダムに車を盗んでしまいます。しかし、結果的にはいい作品になってると個人的には思いますね。クリント イーストウッドってどこか頑固でフレキスブルじゃなさそうですが、なんか暖かい感じの作品を作るところはいいですね。「グラン トリノ」や「ミリオン ダラー ベイビー」もそうでした。あと今作の子役の彼は思っていたより悪く中っったと思います。まあ、アクションシーンが少なめでしたが、個人的にはよかったです。

まあ、今後もクリント イーストウッド作品には期待ですね。頑張ってほしいです。
平和な映画。
車がショボかったり、リボルバーみたいな銃しか出なくて昔の雰囲気が出ててよきだった…
シンプルなストーリー展開だが、イーストウッドらしい優しい眼差しが観る者に心地良い。
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