はた

ウォンカとチョコレート工場のはじまりのはたのレビュー・感想・評価

4.0
古き良きミュージカルの形式を踏まえつつ、後半ではポールキングらしい怒涛の伏線回収が楽しめる。ティモシーシャラメの見事な演技に関してはいうまでもなし。企業のカルテル化や弱者の搾取などに、ロアルドダールというか、イギリス映画特有の風刺が込められていて、奥行きの深さを楽しめる。

パディントンに比べ、規模は明らかに大きくなったがウォンカの母親役のサリーホーキンスの存在感に、監督の変わることのない優しさを確かめられるのがいいところ。

それにしても、ポールキングの作品は本当に隙がない。徹底的に映画のセオリーを踏まえていて、突っ込む隙も感じさせないが、その分冒険してないなと思う時もある。とは言いつつも、この優しくも端正な作風を長く続けて欲しいと思うところである。

キーガンマイケルキーの太っていく姿はベタだがなかなかよかった。
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