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SNS-少女たちの10日間-のcharoのレビュー・感想・評価

SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)
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この企画を立てた人素晴らしい!
よくぞこの題材をドキュメンタリーで撮ってくれた。
ほんと全世界の人に見てほしい作品。感謝………。


オーディションシーンから始まり、
セットの立て込み、役作り、撮影、
アカウント作り、12歳になりきり、
男性と会話をしていく…そしてラストまで!


音響効果や編集の仕方も面白くて、
作品としても最後まで飽きずに見れた。


全ての工程を知ることのできる面白さ。
表と裏の世界の2つを垣間見てる感覚。
普通の映画ではないような撮り方していて魅力的。


そして3人の女優さんに拍手を送りたい。
精神的にも体力的にもかなり辛かったと思う。


途中でモザイクなしの人が出てくるけど、
あのシーンで思わず泣いてしまった。
私もあの場所にいる人と同じように見守っていた。


ドキュメンタリーだから、こういう段取りで
確実に進めていく、というのがあまりなくて、
逆に“次何が起こるんだろう“とかそういう
ドキドキを監督やカメラマンさん役者さんと
同じように味わうことができた。
(ドキュメンタリーなのに役者がいるって面白い)


実際、アカウントを作って数分で男性から
チャット来たり、電話していきなり性器を
見せてきたり、それをみた少女たちの反応が
拒絶しつつ、案外冷静でそこにもビックリ。
でもその拒絶とか気持ち悪さがリアルに伝わる。
もし12歳の自分が、今の自分でも、あの状況になったら
かなり動揺してトラウマになってしまうと思う。
実際、トラウマで親に話せない人もたくさんいる。


アプリや運営側に規制をかけるべき。
なのに規制をかけるとそちらの利益がなくなるので、
あえて規制をかけていない…自己負担。
余計に、そういった事件を未然に防ぐことは難しい。


勧誘してくる男性たちにはっきり“イヤダ“と
断れない状況を彼らは作ってくる。
そして自分は強引には言ってないと言い切る。
たとえ証拠があっても言い訳をつけてくる。


これはチェコだけの問題ではない。
全国の女性が少女が少年が被害にあっている。


いま世界で性被害を受けている人の現状を知ってほしい。
触るだけではなくて見せたり言葉でも性被害になる。


p.s.この作品をみている客層が映像の中にでてくる
男性たちと大体同い年くらいで、これを一緒に
見ていた彼らは一体どんな気持ちだったのだろう。


映画館でドキュメンタリー作品見るのは初めてかも!
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