とりあえず《ネタバレ厳禁》案件なのは間違いない。
シチュエーション的に【リミット】を挙げる人が多いのはまぁ当然。
進行が【オン・ザ・ハイウェイ】という意見にも納得。
とはいえマウスやインジェクション(注射)を印象的に使う演出や、緊張感を維持しつつ緩急がある展開には
「コレ、めっちゃ計算してますやん。」
と唸ってしまった。
もちろん観ていて予想がつく箇所もある。だが予想通りな部分があるにしてもコレだけウマくまとめ上げると素直に
『ぉおおぉぉぉぉぉっ!』
となるワケで。
とにかく意外な展開や驚きを重視して、その結果ダマす事のみに終始して矛盾が炸裂するパターンも多かったりするジャンル。
勢いもあってソレが面白い場合もあるが「なんじゃコリャぁぁぁっ!?」と吠えたくなるブツもある。
ただ、こういう巧みな構築をされるとパーツの一部が見えたトコロで驚く時は驚くしアガる時はしっかりアガるのである。
閉鎖空間で窮屈な状況をしっかり観てる側に感じさせているが、実はカメラワークが内部で躍動的な動きを見せたり、カット割りもノイズにならない程度に早かったり。
相当クレバーだろ、アレクサンドル・アジャって!
まぁオッサン、グロいホラーは大の苦手なのでこの監督で観ているのは多分"ワニネード"こと【クロール-凶暴領域-】ぐらいなのだが、アレもアレで結構面白かった。
しかしコレは面白いだけでなく唸らされた要素も多く、個人的には結構な当たり作品。
実質1人芝居だが、メラニー・ロラン 非常に良かったと思うぞ。