カニパン食べたい

ボーはおそれているのカニパン食べたいのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0
思っていたよりずっと怖かったけど思っていたのと違う怖さで、なおかつ私にはふたつの視点の怖さがあって今の私どっちで怖いのかしらと混乱しがちでした。自分の悪夢のレパートリーをつなぎ合わせて濃縮したやつを見せられたな。同じくこんな夢をレパートリーに持っている方にはそうでない人たちとは違う感じ方があるのではという映画。こんなにプライベートなことを商業でやるって大丈夫?とかすごくない?という驚きもありつつ。
行かなくてはいけないのに行くことができない場所ではっきりとしないけど取り返しのつかないことが起きているような不安って、やっぱり根源は罪悪感なんだろうか。
悪夢をみている時に感じている一番のつらさは悪夢の外側の視点をもてないことだし、一番の怖いことは悪夢からさめることができないことだよな…なのでエンドロールが始まった瞬間が一番おそろしかった! おわり。

観たあとにこれが公式見解でコメディなんだと知ってひっくり返りました。今度こそおわり。

ふたつの視点での怖さっていうのは、子に影響を与える母としての自分。母に影響を与えられる子としての自分。これは露骨に描かれていたと思う。今度こそおわり。