さっきん

アミューズメント・パークのさっきんのネタバレレビュー・内容・結末

アミューズメント・パーク(1973年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

※ホラーでは無い。

遊園地の催しを老後のあれこれになぞらえているのは面白かった。
所得でアトラクションの利用制限がかかったり、ジェットコースターの浮き沈みを楽しむも終点に着く頃には死神になっていたり、所得によってレストランでのウェイターの態度も異なり出されるものも異なる。
恋人が占い師に占ってもらい、条件として"最後までみること"を承諾するも、悲惨で現実的な未来。
それらを見聞きしつつ、窃盗にあったり殴られたりぼろぼろの老人。
幼い少女に絵本を読んでくれと言われ、チキンも分けてくれたり束の間の幸せを味わうが、母親が帰る時間だと告げて少女も連れていく。待ってくれと嘆く老人。
孫娘の比喩だろう。

ボロボロになり白い部屋に帰ってきた老人。入ってきた過去の自分に、"外は何もない。外は楽しくない。外は何もない…"と嘆く。そりゃあ、そう言いたくもなる。

若者たちの冷たさは極端な描写だったと思うが、実際金のない者には冷たい世の中であることに違いはない。
仮に老人として生きる自分を想像するならば、老後の資金をなんとしても確保しないといけないなと不安になった。
思ったより辛い映画ではなかったが、だからこそ現実的とも言える。

ジェットコースターや占いでの切り替わり画面など、じっと見ていると目が疲れる映像だった。

影響力のある若いうちに積極的に行動してください。〜いつか遊園地で会いましょう
さっきん

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