このレビューはネタバレを含みます
ゲイであることを隠して生きる安藤純(神尾楓珠)とBL好きを秘密にしている三浦紗枝(山田杏奈)が偶然本屋で出会い、純が紗枝のBL好きを知ってしまうところから始まる物語。
神尾楓珠くんが美しすぎる。繊細な高校生の演技が迫真。
学校という狭いコミュニティの中で、
幼くて残酷なクラスメイトたちの反応や好奇の目がリアルだった。
「なぜ自分は"普通"と違うんだろう?」とずっと悩んで、必死に隠して生きてきて、周りにこんな反応されたら本当にしんどい。
「スイカの木、そろそろかな?」
あっ、その話覚えてたんだ…と思った瞬間の衝撃。そこからはもうボロ泣き。
前田旺志郎演じる亮平の存在に観ているこちらまで救われた。こんな友達、一生大事にしたい。
紗枝の独白のシーンも泣ける。
ずっとTwitterでやり取りしていた大学生、ミスターファーレンハイトが海を渡ってしまい、家にお邪魔したら実は中学生だったというのも悲しかった。みんな、それぞれ抱えてる。
ラストはお互いに冗談を言いながら笑い合えるほのぼのした関係になっていって安心した。
「もしかして現実の男を好きになったの初めて?」「んなわけないじゃん(笑)」からの、入賞した紗枝の絵のタイトルが良かった。初恋だったよね。
この映画を観て少しでも生きやすくなる人、救われる人がいると良いなと思う。