「ゲゲゲの鬼太郎」の主人公・鬼太郎と鬼太郎の父・目玉のおやじの誕生秘話を描く劇場版アニメ。昭和31年が舞台と言うことで、みんな当たり前のように社内で煙草をふかす。戦後間もなくの空気感が見事に再現されていた。私もその時代に生きたわけではないので、あくまでも想像に過ぎないのだが、リアリティを感じられた。内容は、閉鎖的な村で起きる一族の因縁にまつわる惨殺事件がメインと言うことで、「犬神家の一族」を彷彿とさせる。アニメ第6期をベースに作られているらしいが、私はそちらのアニメは未見である。かなりグロい描写もあって、悲しく切ない物語である。鬼太郎と言うと子供も見られる妖怪アニメという感じがするが、本作は大人の鑑賞を想定したものと思われる。「墓場鬼太郎」という「ゲゲゲの鬼太郎」以前の作品を基にしているそうなので、アニメ化されているそちらも気になった。
