旅するランナー

ただ空高く舞えの旅するランナーのレビュー・感想・評価

ただ空高く舞え(2020年製作の映画)
3.9
【空王】

インド初の格安航空会社エア・デカンの創設者G・R・ゴーピナート大尉の自伝的著作をベースに、航空会社創業に邁進する姿を描きます。
当然、大手航空会社や政府関係者からの妨害、茶々入れが入ります。
絶望的なピンチの連続。
上映時間150分で、すでに140分過ぎた時点でも、もうデカン、いや、こりゃアカン状態になっていて、どぎまぎします。

もうこれは「陸王」などの池井戸潤的世界。
空軍時代の同期生3人の友情や、奥さんからの叱咤激励、もう使われていない空港跡地の整備などの努力に心打たれ、僕たちも主人公を応援しちゃいます。

この気の強い奥さんを「響け!情熱のムリダンガム」などのアパルナー・バーラムラリが演じてます。
そして、タミル語映画のスター、スーリヤが主演だけでなく製作も務めて、気合い充分です。

空はみんなのもの。
という熱き想いを貫き通し、インドで格安航空会社を立ち上げた、主人公の奮闘に心が熱くなります。。
陸王がランナーにとって最高のシューズとなったように、エア・デカンは庶民にとって最高の空飛ぶシューズになってくれるのでしょう。