ももいろりんご

鬼平犯科帳 血闘のももいろりんごのレビュー・感想・評価

鬼平犯科帳 血闘(2024年製作の映画)
3.7
(いきなりちょいとネタバレ気味)
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敵のボスキャラ(大好き北村有起哉)が逃げ足だけは早くて、腕っぷしダメダメで話になりません!
そんな奴を2度も取り逃す火付盗賊改方よ、何をやっている。
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でも…幸四郎の鬼平も、中村ゆりのおまさも、いいじゃないの!カッコいい!
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その頃江戸では、押し入った家のものを皆殺しにして金品を持ち去る凶悪な盗賊事件が発生していた。同じ頃、まだ若くてやんちゃだった長谷川平蔵が世話になっていた居酒屋の娘・おまさが密偵になりたいと申し出てくる。平蔵は断るが、おまさは平蔵が人探しをしていることを知ると、その芋酒や『加賀や』の主人であり実は盗賊の鷺原の九平(柄本明)をひとりで探しに行ってしまう…。
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歌舞伎役者の方の時代劇は美しくて、所作一つ、見ていて安心できる。今回鬼平を演じた十代目松本幸四郎は同世代(数こ下)で、染五郎(七代目)時代をずっと見てきたけれど、もう立派に鬼平(の年齢)なんだなぁと思うとしみじみ。
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初代鬼平だった初代松本白鸚が祖父で、四代目鬼平の二代目中村吉右衛門は叔父…鬼平演るならもう幸四郎でしょ!の雰囲気の中、制作発表で、(叔父の鬼平と)ぜひ比べて欲しいと言っていた。プレッシャーでしょうけど清々しい。
そして今回、鬼平の若い頃を演じたのも幸四郎の息子・市川染五郎。親子共演ですね。
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そしてやはり、脇の俳優さんたちはこぞって豪華✨飄々とした柄本明(こちらも今作で息子の時夫と共演!)、自転車じゃなく走る火野正平、目に強さと美しさが光る志田未来、りんとした美しい奥方役の仙道敦子などなど。
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池波正太郎作品は原作からお話を変えられないけれど、以前の作品と比べてみたくなりますね。
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悪を知って外道に落ちるか
悪を知って外道を憎むか
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時代劇の王道、やっぱり楽しい😊