takanoひねもすのたり

うみべの女の子のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

うみべの女の子(2021年製作の映画)
4.2
自分の中で昨年観た映画(邦画)で一番印象に残っている作品。

原作は同名漫画です、既読済。

海辺の町に住む14歳の中学生の、まだ精神も体も未熟な男の子と女の子の恋以前に体の関係が先走ってゆく青春ドラマ。

本当に良かった……というか、さまざなシーンが鮮やかに印象的であまり語る言葉が浮かばない。

驚くくらい漫画の再現度が高いというのも、重要な要素ではありましたが(確かにあの再現の高さが無ければ受けた印象は変わっていた可能性はある)それ以外の登場人物達のそれぞれの、10代に覚えのある『ドロドロした欲求』がリアルに鮮やかだった。

かっこつけるのも、意地をはるのも、ヤケでどうしようもなくて、かまって欲しいのに本音は言えなくて、近寄りたいけど遠ざけるしかない不器用さが、もう。

自分にとって、とても好きな作品になりました。こちらでは昨年初秋?頃に公開でその時に観たのですが、大事に心の中に仕舞っておきたく。好きのど真ん中にストレートで決まった映画でした。