ベースはもろに『ニュー・シネマ・パラダイス』ながら、カースト制度やある種の輪廻思想が絡んでくる辺りがインドならでは。
映画を再現しようとする主人公の、我流とは思えない工夫の数々がまず面白いし、映画作りへのアプローチが「まずは光を捕まえる」というのも凄い。なんとも末恐ろしい小僧。
一方、大人は殆んど役に立っていないので、子供×大人の両輪映画として見るとちょっと物足りない。ただ、母親の作る弁当はやたら美味そうで、物語を動かすキーとしての説得力があると思える出来映え。一言で言えば飯テロ。スパイス料理が食いたくなる。