もしも『12人の怒れる男』のなかに真犯人がいたら。
過失とはいえ被害者を死なせてしまった男が、その事件の陪審員に選ばれるという運命のいたずら。自分が名乗り出なければ無実の被告が重罪に処せられてしまう>>続きを読む
ハリソン・フォードの隠れた(?)代表作の一つ。殺人を目撃した少年を守る刑事モノは数多くあるが、そこにアーミッシュという宗教集団のコミュニティを絡めたことで、ありそうでなかった一本に。
俗世での殺人事>>続きを読む
スタローン以外のキャストの顔ぶれがスコセッシ映画のよう。(ただしデ・ニーロは活躍しそうで殆ど何もしない)
警察内部の隠蔽事件を調査する保安官スタローンだが、愚直でトロいので見ていてヤキモキする。酒場>>続きを読む
人食いモンスターパニックのお手本。
低予算ということもあってか、地中に潜む巨大な人食いミミズ(グラボイド)はなかなか姿を現さないが、砂煙を上げたり、土が波のように盛り上がることで、気配や位置を感じさ>>続きを読む
テキサスとカリフォルニアという水と油みたいな2つの州が、同盟を結んでまで戦いを挑む政府ってどんな政府だ。他所の戦争に首を突っ込み続けてきた世界最強の国も、本土での内戦は南北戦争以来。無政府状態になった>>続きを読む
大人が本気で作った潜水艦ゲーム。
どこにいるのか、何が目的か、次の一手はどう出るか。国や個人の思惑が絡み合う頭脳戦の面白さ。
何より潜水艦の艦長役のショーン・コネリーのド級の存在感よ。ベストドレッ>>続きを読む
シュワちゃんがドラクエやってた頃の話。
村を襲われ両親を殺された少年。何年も奴隷としてコキ使われるが、「たくましい青年に育った」のナレーションひとつでシュワに変身。たくましいどころの育ち方じゃないぞ>>続きを読む
復讐劇としては前作の方がシンプルな分、分かりやすいカタルシスがあったが、今回はキャラクターが増え、それぞれの思惑が絡み合うことで、群像劇としての厚みは増したと思える。
アクションや美術のスケールも前>>続きを読む
12年ぶりの実家。死が近いことを家族に伝えに来た。ランチのあと、デザートの時にでも言おう。そして話したら帰ろう。
疎遠だった家族と新たな関係を作り上げようとしたとき、残された時間はもうわずか。大事な>>続きを読む
あっという間に3作目。今回は出張で宮崎ということで、前作までにあった生活感は薄め。日常(怠惰な生活)と非日常(キレキレの殺し)のギャップがそもそも売りのシリーズだったとも思うが、それが減った分、アクシ>>続きを読む
地球侵略を企む宇宙人を、ガメラとボーイスカウト小僧2人が迎え撃つ。
ガメラが子供好きだと知った宇宙人は、「命令に従わなければ子供は殺す!」とガメラを脅迫し始める。亀を脅迫しようと思った宇宙人も凄いが>>続きを読む
娘を溺愛するマイホームパパの消防士。人柄も良いし気遣いもできる。だけど連続殺人鬼。なんと勿体ない。「人さえ殺さなければ良い人なんだけどねえ」と言われるタイプ。
そんな殺人鬼を捕まえようとコンサート会>>続きを読む
ブルース・ウィリスの七変化。だいたい髪がフサフサで楽しそう。
『ジャッカルの日』のリメイクだが、キャラクターもロケーションも改悪に感じる部分が多い。派手なわけでもなければ、硬派なわけでもない。飽きず>>続きを読む
『ゴルゴ13』の傑作回を読んでいるかのよう。一流の殺し屋とそれを追う警視。追う者と追われる者の頭脳戦は、派手な演出がない分、ドキュメンタリーのようなリアリズムと、劇映画としての緊迫感を内包している。>>続きを読む
学校内での盗難事件をきっかけに、学校というコミュニティが徐々に崩壊していく。
犯人探しのミステリーかと思いきや、真相を知りたいという好奇心を逆手に取ったような展開。思わぬところにあったリスクが大暴走>>続きを読む
激シブ刑事モノ。ジーン・ハックマンにロイ・シャイダー。なんとも華のない硬派過ぎるキャスティング。敵も味方もおっさんばかり。ヒロインなんて存在すらしないという潔さ。
ニューヨークというロケーションも主>>続きを読む
羽目を外し過ぎた飲み会の翌日に、自己嫌悪で頭を抱えるような続編。思いきり梯子を外された。みんなが期待していたカリスマとしてのジョーカーはそこにいない。カリスマどころか、死を待つだけの老人にすら見える。>>続きを読む
夢だか妄想の海賊シーンから始まるので、『男はつらいよ』のオープニングかと思った。もう少しで脳内の渥美清が歌い出すところだ。
全体通して80年代ならではのユルさが終始充満。戦闘機で砂漠を走って爆発した>>続きを読む
そう簡単に『羊たちの沈黙』にはなれない。やってることは同じようなもんなんだけど。
シガニー・ウィーバーは明らかに命狙われてるのに、家のセキュリティがガバガバ過ぎる。殆どご自由にお入りください状態。田>>続きを読む
美しい映画。マイケル・ケインの引退作であり、グレンダ・ジャクソンの遺作でもある。50年ぶりの共演らしいが、70年連れ添った夫婦にしか見えない。二人にしか分からないことが、映画全体を包み込んでいるかのよ>>続きを読む
夫が窓から転落死し、妻に嫌疑がかかる。裁判が始まるが、決定的な証拠はないので、夫婦の関係性を紐解くことで“殺人に至った理由“の証明をしようとする。殺人があった事実ではなく、殺人があったであろう事実とい>>続きを読む
めちゃくちゃ面白くなりそう、と思っていると気付けばエンディング。人はバタバタと死ぬし、無駄にいろいろ爆発する割には盛り上がりに欠ける。もうちょっと気味の悪さがあればいいんだけど。
謎の単性妊娠、受胎>>続きを読む
めちゃくちゃクセになる。無表情が3人並ぶと面白い、ということを世界一理解している監督かも。
孤独で金もない中年男女の出会い。無表情で出会い、無表情で初デート。なのに楽しそう。おそらく脚本だけ読んだら>>続きを読む
支配と依存、理解と偏見。みんな自ら面倒事に首を突っ込む。長いし変な話だし、イカれた奴ばっか出てくる。最後まで続く予想の斜め上を行く展開。『パルプ・フィクション』を初めて観たときの感覚に少し近いかも。つ>>続きを読む
ロビンフッド役に御大ショーン・コネリー、マリアン役に当時引退状態だったオードリー・ヘップバーンという、なさそうであった共演。
敵役がロバート・ショーなのは『ロシアより愛を込めて』が好きな人間には感慨>>続きを読む
とにかくエマ・ストーンの一人舞台。見た目は大人、頭脳は子どもという逆コナン(?)的な主人公が、生きる喜びを探す冒険譚。
肉体と精神のアンバランスさは、各地で男たちを振り回す。本能的なのに理屈っぽい、>>続きを読む
神を信じたくはない。だが神を信じなければ悪魔と戦えない、娘を救えない、という葛藤。
やり尽くした感のあるシリーズだが、過去のトラウマや、2人の少女が憑依されることで、“選択“や“信仰“という符号が分>>続きを読む
『ノッティングヒルの恋人』よろしくスターと一般人の恋愛ものだが、アン・ハサウェイの方が一般人というのが面白い。見ているこっちにとってはアン・ハサウェイこそスターだから。
住む世界が違う二人。しかも1>>続きを読む
ザ・松田優作のピカレスクロマン。
昼は地味なサラリーマン、夜は野望剥き出しのアウトローというある種の変身モノ。色にも金にも貪欲な優作がとにかくやりたい放題。大金を手にして真っ先に買うものがランボルギ>>続きを読む
タクシーの運ちゃんと老マダムのほのぼの道中記かと思いきや、予想外の爆弾発言をカマしてくる老マダム。運ちゃんがいいヤツだったからともかく、人によっては「厄介な婆さん乗せたな…」で終わりかねない話。
人>>続きを読む
久々のエイリアンシリーズ新作は、1作目と2作目の間の話という、スター・ウォーズお得意のスキマ産業的な一本。
新たな要素や展開を盛り込みつつも、過去作の見どころの良いとこ取りな部分が多く、良くも悪くも>>続きを読む
ジャンル映画の枠に留まらず、映画史全体の中でも頂に位置する傑作。異星人に妊娠させられるという最高すぎる悪夢を、最高の形で映像化している。
ギーガーのエイリアン造形の凄まじさは言わずもがな、ノストロモ>>続きを読む
意外に拾い物の多いジャンル、爆撃機モノ。そこに英国空軍が生み出したグレムリンという都市伝説が絡んでくると、自然とこちらの期待値も上がる。
予算が潤沢にあるタイプの作品ではないが、銃座に閉じ込められた>>続きを読む
織田裕二が熱すぎて雪が溶けそう。熱いのはともかく、怒りに任せて敵に電話とかしちゃうから、余計に被害者が増えてるぞ。
ロケーションのスケールはデカいし、細かい工夫もあるので概ね飽きずに楽しめはするもの>>続きを読む
大林宣彦ならではのクセ強めの演出や芝居。苦手な人の気持ちも分かるが、やみつきになる人の気持ちも分かる。そこにあるのは不思議な常習性。
唐突な展開や破天荒なオチに面食らいつつも、全体を覆うある種の優し>>続きを読む
スラムドッグ・ジョン・ウィック。
ミリオネアで這い上がったひょろひょろのモヤシ小僧が、まさかこんなバキバキのファイターになる日が来ようとは。高層ビルとスラム街の対比激しいインドの都会を背景に、辛酸な>>続きを読む