昼行灯さんの映画レビュー・感想・評価

昼行灯

昼行灯

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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

4.5

淀川長治が生前、「映画は頭で見たらつまらない。感覚で見て欲しい。」と言っていたが、まさにそれが当てはまる一本。

デヴィッド・リンチが描くハリウッドの夢。考察マニアホイホイの代名詞のように扱われる映画
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眠狂四郎 炎情剣(1965年製作の映画)

4.0

仇討ちに遭遇した狂四郎が予期せぬお家騒動に巻き込まれるシリーズ5作目。

一見薄情なエロ侍だが、実はかなりお節介なエロ侍の狂四郎。面倒そうな顔してグイグイ首を突っ込む。ハニートラップと分かっていながら
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ドライブアウェイ・ドールズ(2023年製作の映画)

3.0

健康なレズビアン版の『ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア』みたいなロードムービー。舞台が90年代なら、テイストも90年代っぽい。

物珍しくもないフォーマットに、行き当たりばったりのテキトーな脚本。キャラ
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大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス(1967年製作の映画)

3.5

ギャオスとかけて、破産寸前の人と解く。その心は、どちらも首が回りません。

背骨が2つあるので、それが音叉の役割を果たして超音波光線を出せるが、そのかわり首が回らない、というそれっぽい設定が好き。子供
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七人の侍(1954年製作の映画)

5.0

邦画を誇らしく思えるほどの傑作。最高の脚本、最高のカメラ、最高のキャスティング。血の通ったキャラクターたちが、それぞれの理由を持って必然性のある物語を前へ前へと進めていく。

ジョン・フォードの西部劇
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朽ちないサクラ(2024年製作の映画)

3.5

一件の殺人事件の背景に潜む大きな力の思惑。親友を殺された警察事務員(警官ではないらしい)が、職務の範囲を越えて徐々に真相に近づいていく展開はなかなか引き込まれる。安定したミステリーとしての面白さ。演じ>>続きを読む

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.0

“脱北“の二文字に潜む、想像を絶する危険性。捕まる恐怖のなか、子どもや老人を連れていくつもの国境を突破し、ときにはジャングルを徹夜で歩く。この過酷な旅の大部分に撮影隊が同行しているというのが凄い。全員>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

4.5

もしも『12人の怒れる男』のなかに真犯人がいたら。

過失とはいえ被害者を死なせてしまった男が、その事件の陪審員に選ばれるという運命のいたずら。自分が名乗り出なければ無実の被告が重罪に処せられてしまう
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刑事ジョン・ブック/目撃者(1985年製作の映画)

4.0

ハリソン・フォードの隠れた(?)代表作の一つ。殺人を目撃した少年を守る刑事モノは数多くあるが、そこにアーミッシュという宗教集団のコミュニティを絡めたことで、ありそうでなかった一本に。

俗世での殺人事
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コップランド(1997年製作の映画)

3.0

スタローン以外のキャストの顔ぶれがスコセッシ映画のよう。(ただしデ・ニーロは活躍しそうで殆ど何もしない)

警察内部の隠蔽事件を調査する保安官スタローンだが、愚直でトロいので見ていてヤキモキする。酒場
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トレマーズ(1990年製作の映画)

4.5

人食いモンスターパニックのお手本。

低予算ということもあってか、地中に潜む巨大な人食いミミズ(グラボイド)はなかなか姿を現さないが、砂煙を上げたり、土が波のように盛り上がることで、気配や位置を感じさ
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.0

テキサスとカリフォルニアという水と油みたいな2つの州が、同盟を結んでまで戦いを挑む政府ってどんな政府だ。他所の戦争に首を突っ込み続けてきた世界最強の国も、本土での内戦は南北戦争以来。無政府状態になった>>続きを読む

レッド・オクトーバーを追え!(1990年製作の映画)

3.5

大人が本気で作った潜水艦ゲーム。

どこにいるのか、何が目的か、次の一手はどう出るか。国や個人の思惑が絡み合う頭脳戦の面白さ。

何より潜水艦の艦長役のショーン・コネリーのド級の存在感よ。ベストドレッ
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コナン・ザ・グレート(1982年製作の映画)

3.0

シュワちゃんがドラクエやってた頃の話。

村を襲われ両親を殺された少年。何年も奴隷としてコキ使われるが、「たくましい青年に育った」のナレーションひとつでシュワに変身。たくましいどころの育ち方じゃないぞ
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

3.5

復讐劇としては前作の方がシンプルな分、分かりやすいカタルシスがあったが、今回はキャラクターが増え、それぞれの思惑が絡み合うことで、群像劇としての厚みは増したと思える。

アクションや美術のスケールも前
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たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.5

12年ぶりの実家。死が近いことを家族に伝えに来た。ランチのあと、デザートの時にでも言おう。そして話したら帰ろう。

疎遠だった家族と新たな関係を作り上げようとしたとき、残された時間はもうわずか。大事な
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ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

4.0

あっという間に3作目。今回は出張で宮崎ということで、前作までにあった生活感は薄め。日常(怠惰な生活)と非日常(キレキレの殺し)のギャップがそもそも売りのシリーズだったとも思うが、それが減った分、アクシ>>続きを読む

ガメラ対宇宙怪獣バイラス(1968年製作の映画)

3.0

地球侵略を企む宇宙人を、ガメラとボーイスカウト小僧2人が迎え撃つ。

ガメラが子供好きだと知った宇宙人は、「命令に従わなければ子供は殺す!」とガメラを脅迫し始める。亀を脅迫しようと思った宇宙人も凄いが
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トラップ(2024年製作の映画)

3.5

娘を溺愛するマイホームパパの消防士。人柄も良いし気遣いもできる。だけど連続殺人鬼。なんと勿体ない。「人さえ殺さなければ良い人なんだけどねえ」と言われるタイプ。

そんな殺人鬼を捕まえようとコンサート会
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ジャッカル(1997年製作の映画)

3.0

ブルース・ウィリスの七変化。だいたい髪がフサフサで楽しそう。

『ジャッカルの日』のリメイクだが、キャラクターもロケーションも改悪に感じる部分が多い。派手なわけでもなければ、硬派なわけでもない。飽きず
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ジャッカルの日(1973年製作の映画)

4.5

『ゴルゴ13』の傑作回を読んでいるかのよう。一流の殺し屋とそれを追う警視。追う者と追われる者の頭脳戦は、派手な演出がない分、ドキュメンタリーのようなリアリズムと、劇映画としての緊迫感を内包している。>>続きを読む

ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.5

学校内での盗難事件をきっかけに、学校というコミュニティが徐々に崩壊していく。

犯人探しのミステリーかと思いきや、真相を知りたいという好奇心を逆手に取ったような展開。思わぬところにあったリスクが大暴走
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フレンチ・コネクション(1971年製作の映画)

3.5

激シブ刑事モノ。ジーン・ハックマンにロイ・シャイダー。なんとも華のない硬派過ぎるキャスティング。敵も味方もおっさんばかり。ヒロインなんて存在すらしないという潔さ。

ニューヨークというロケーションも主
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

4.0

羽目を外し過ぎた飲み会の翌日に、自己嫌悪で頭を抱えるような続編。思いきり梯子を外された。みんなが期待していたカリスマとしてのジョーカーはそこにいない。カリスマどころか、死を待つだけの老人にすら見える。>>続きを読む

ナイルの宝石(1985年製作の映画)

2.5

夢だか妄想の海賊シーンから始まるので、『男はつらいよ』のオープニングかと思った。もう少しで脳内の渥美清が歌い出すところだ。

全体通して80年代ならではのユルさが終始充満。戦闘機で砂漠を走って爆発した
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コピーキャット(1995年製作の映画)

3.0

そう簡単に『羊たちの沈黙』にはなれない。やってることは同じようなもんなんだけど。

シガニー・ウィーバーは明らかに命狙われてるのに、家のセキュリティがガバガバ過ぎる。殆どご自由にお入りください状態。田
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2度目のはなればなれ(2023年製作の映画)

4.5

美しい映画。マイケル・ケインの引退作であり、グレンダ・ジャクソンの遺作でもある。50年ぶりの共演らしいが、70年連れ添った夫婦にしか見えない。二人にしか分からないことが、映画全体を包み込んでいるかのよ>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

夫が窓から転落死し、妻に嫌疑がかかる。裁判が始まるが、決定的な証拠はないので、夫婦の関係性を紐解くことで“殺人に至った理由“の証明をしようとする。殺人があった事実ではなく、殺人があったであろう事実とい>>続きを読む

光る眼(1995年製作の映画)

3.0

めちゃくちゃ面白くなりそう、と思っていると気付けばエンディング。人はバタバタと死ぬし、無駄にいろいろ爆発する割には盛り上がりに欠ける。もうちょっと気味の悪さがあればいいんだけど。

謎の単性妊娠、受胎
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枯れ葉(2023年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃクセになる。無表情が3人並ぶと面白い、ということを世界一理解している監督かも。

孤独で金もない中年男女の出会い。無表情で出会い、無表情で初デート。なのに楽しそう。おそらく脚本だけ読んだら
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憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.5

支配と依存、理解と偏見。みんな自ら面倒事に首を突っ込む。長いし変な話だし、イカれた奴ばっか出てくる。最後まで続く予想の斜め上を行く展開。『パルプ・フィクション』を初めて観たときの感覚に少し近いかも。つ>>続きを読む

ロビンとマリアン(1976年製作の映画)

3.0

ロビンフッド役に御大ショーン・コネリー、マリアン役に当時引退状態だったオードリー・ヘップバーンという、なさそうであった共演。

敵役がロバート・ショーなのは『ロシアより愛を込めて』が好きな人間には感慨
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

とにかくエマ・ストーンの一人舞台。見た目は大人、頭脳は子どもという逆コナン(?)的な主人公が、生きる喜びを探す冒険譚。

肉体と精神のアンバランスさは、各地で男たちを振り回す。本能的なのに理屈っぽい、
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エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)

3.0

神を信じたくはない。だが神を信じなければ悪魔と戦えない、娘を救えない、という葛藤。

やり尽くした感のあるシリーズだが、過去のトラウマや、2人の少女が憑依されることで、“選択“や“信仰“という符号が分
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アイデア・オブ・ユー ~大人の愛が叶うまで~(2024年製作の映画)

3.0

『ノッティングヒルの恋人』よろしくスターと一般人の恋愛ものだが、アン・ハサウェイの方が一般人というのが面白い。見ているこっちにとってはアン・ハサウェイこそスターだから。

住む世界が違う二人。しかも1
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蘇える金狼(1979年製作の映画)

4.0

ザ・松田優作のピカレスクロマン。

昼は地味なサラリーマン、夜は野望剥き出しのアウトローというある種の変身モノ。色にも金にも貪欲な優作がとにかくやりたい放題。大金を手にして真っ先に買うものがランボルギ
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