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スナッチのJAMのレビュー・感想・評価

スナッチ(2000年製作の映画)
4.7
映画のキャッチコピーって大事だと思うんですよ。その映画に対して興味もクソもない人間がふと見た時に、どれだけ端的かつ魅力的に物語を伝えて興味を引くのかというのは言うまでもなく重要でしょうからね。
という感じで、本作の日本版のキャッチコピー
がこちらになります。
「アタマ使ってる?」
ごめんなさい、使ってませんでした...
本編。
本作は84カラットのダイヤを巡るアホなマフィア,裏社会の人間達のドタバタ活劇と裏社会のドン相手に何とか殺されまいとするステイサム一派の奮闘劇が折り重なった群像劇です。
言うてサスペンスでしょ?
もっとアタマ使った言い方をしなきゃいけないんじゃない?
と、言われそうな物ですが割とこの通りです。良質なブラックジョークが冴え渡るお洒落な物語でありながら随所随所で「とんでもねぇ馬鹿だなぁこいつ等!」と言いたくなるような大ボケをかます物語なのです。この二つの要素を成立させるには相当の手腕が必要な訳ですが、本作の監督,ガイ▪リッチーさんは見事に成立させている訳です。
それだけでなく、それぞれのキャラクターの個性は筆舌し難く強烈な物で、綿密に練られた物語の中で暴れに暴れ、あのオチに落とし込むとなればもうこれは最高ですね。複雑に絡み合う関係性の上に成り立つ結末の鮮やかさにはスタンディングオベーションを捧げたい所存。伏線というか、物語に全く関係の無いであろうキャラクターの一挙一動が一周して物語に活きてくるといった、バタフライエフェクト効果みたいな話が好みのドストレートだったので、嵌りに嵌ったという事もあり、満足度はかなり高かったです。オシャレといえばOP。
あのOPだけでも一見の価値ありですよ!
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