さやか

コーダ あいのうたのさやかのネタバレレビュー・内容・結末

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

血の繋がりがあろうが、どれだけ長く過ごしていようが、別の人間であることに変わりない。それなのに、互いを1番理解している、支えられると思い込んでしまう。窮屈で、密接で、面倒なほどに温かい「家族」。抜け出したい、1人で飛び立ちたいと思っても、決して振り切れない。諦めることに慣れただけじゃない。踏み出す怖さも染み付いていた。
そんな心に気づいて、言葉にできない喜びや願いまで見出だして、挫けずに何度も手を差しのべてくれる新しい世界。ただ、その音は家族には届かない。できることなら、聞きたい。でも、聞こえない。唐突に連れ去ろうとする知らない世界に止まらない不安。確かめたくて、思わず手を伸ばす。震わせた空気が、熱と共に肌から伝わる。いつの間にこんなに大きく、こんなに遠くまで。もう離さなきゃ。強く握りしめた手は、これからは背中に添えて。きっと大丈夫、離れてもやっぱり家族だから。

(いつも以上にまとまらない…)
さやか

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