このレビューはネタバレを含みます
もう会えなくても良い。信じてもらえなくても、嫌われても良い。大切な人たちを守れるなら。その強い信念は、確かにその瞬間まで堪えていた。でも固く結びすぎた糸は綻び、切れ、もう元には戻らない。犠牲になって踏>>続きを読む
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守りたい。その使命は根本にある前提で、揺れる気持ちがある。楽しい気持ちも、軽い語らいも、垣間見える弱さも、人情味も力を支えているのかもしれない。一筋縄では行かない。ヒーローも、敵も、観る側も。
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仲間だからこそ守りたい。奥底の熱さを知っていても、いや知っているから表に現れる未熟さを野放しにはできない。そうして足りない言葉が、不安定な心に拍車をかける。暴走して、固執して、1人になって、迫る危険を>>続きを読む
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あの時ああしていれば。こうなっていれば。叶わない世界を夢見る度に、心が閉じる。苦しみが和らぐなら、偽りだって良い。それすら届かないなら、全部手放したい。空っぽになったはずの奥底で、最後の引き出しが開く>>続きを読む
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血の繋がりがあろうが、どれだけ長く過ごしていようが、別の人間であることに変わりない。それなのに、互いを1番理解している、支えられると思い込んでしまう。窮屈で、密接で、面倒なほどに温かい「家族」。抜け出>>続きを読む
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ただ守りたかった、それだけ。差し出した手が誰を傷つけるか、気づけないほど狭まる心。いや、本当は分かっていて、見ない振りをした。目を閉じ、顔を背け、今この手にある偽りの幸せだけを強く握る。でも、事実は変>>続きを読む
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夢を見た。まばゆい、私だけの世界。誰にも汚されていいわけない。触れることすら許さない。あいつだって、あの子だって、そして私自身でさえ。最初に牙を向いたのは誰だ。刃を向け続けたのは誰だ。酔いで騙して殺し>>続きを読む
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偽物の目と口で塞いで、本当の自分を諦めた。これが、世界の理だからと受け入れるほかない。力ある者の言葉の強さを思い知る。だからこそ道を外れてはいけないのに、それゆえに狂ってしまう。外から思いがけず開けら>>続きを読む
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感情は厄介。私をかき乱して、苦しめて、もうこんなものいらない。でも、いざ蓋をして、押さえ込んで、忘れてしまったら、「私」として育つはずだった心まで失くしてしまう。自分らしくいるために、あの日あの時の気>>続きを読む
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欲しかったのは、あなたとの思い出。もう話せなくても、忘れてしまう運命でも、私が覚えているから。2人で食べたスイカの味。交わした言葉。触れた温もり。
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あなたの中に、私の影を見た。いや、「託した」のかもしれない。心のどこかに押し込めた願望を、あの子が実現していく。私にはない感覚、行動、得た暮らしと愛。その姿が憎らしくて、自分が惨めで、嫌悪感が募る。あ>>続きを読む
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雨の音がする。
「理解できる人がいるなんて、思いもしなかった」。受け入れてもらえる。それだけで、あれほど絶望して、諦めていた欠点が二人を繋ぐ絆に変わった。一人きりだった世界が、広がって色づいていく。願>>続きを読む
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夢を見ていた。何にも縛られず、恣に学びを得て、選び、愛する人と過ごす世界を。現実は、知ることすら許されない。抑圧された毎日のなか、小さく、強い欲望が顔を覗かせる。「私は悪くない。私のせいじゃない」。い>>続きを読む
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「私には大切だから、多分」。別の世界に馴染もうと努力できても、うまくいかなくても、帰るところは同じ。退屈なようで、うざったいようで、でも素のままの姿と心でいられる唯一の場所。でこぼこ、ちぐはぐ、だから>>続きを読む
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声にならなくても、文章にならなくても、止めようのない気持ちが次々と湧いてくる。上澄みを掬って、見知った世界に放つ。それだけで十分だった。届かなくても良かった、はずなのに。君の「苦手」を知って、同じよう>>続きを読む
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個性は、自分だけの力だ。良いも悪いも自分次第。負の思いに囚われるばかりでは、歩みを止める枷でしかない。痛みに耐え、限界を超えなければ、さらに向こうへと広がる新しい世界は開かない。願いを天秤にかけなくて>>続きを読む
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彼は、メッセージだ。願いに蓋をして、変わらない日々に埋もれる人を鼓舞するための。そして、秘めた想いを届けるための。
「好きなように生きる」。何も変えられないと無意識に飲み込み、それでいい、それがいいと>>続きを読む
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当然のように受け止めていた、信じていた常識が覆っていく。言葉も、物の価値も、美しさも。徐々に体に馴染む異世界が、これまでの自分に問いかける。何にこだわっていたのか。どうしてこう考えるようになってしまっ>>続きを読む
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ありえない。そうは思っても、目の前に広がる異世界は、待ってはくれない。遥か彼方に遠のいた、いつかの日常を心のどこかに描きながら、つかみどころのない砂の道を進む。違うはずなのに、潤いを求め、欲に飛びつき>>続きを読む
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わずかでも、欠けた心は痛みを伴う。隠すように、抗うように張った虚勢は刺となり、自分も周りも新たに傷付ける。きっと、ただ認められたいだけ。ぶつかって、気付いて、触れて、考えて。あなたも、私も、楽しく心地>>続きを読む
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「自分にできることをする」。どれだけ笑っていても、どれだけ日々の営みに心を傾けても、悲しみが消えたわけではない。隠して、押さえつけていた影は着実に巣食って大きくなり、ふとした瞬間に呑み込まんと口を開く>>続きを読む
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「誰かに教わったことを、誰かに教えることで世界が回っていく」。人に伝えるには、どうやって身に付けたかを振り返ることが必要だ。そうして何とか言葉にしても、相手が受け止めて咀嚼して呑み込むまで真には届かな>>続きを読む
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あの子の瞳に光が灯るなら、あの子が前へ歩めるなら、それを支えることに力を尽くす。立ちはだかる邪魔者、利用しようとする馬鹿者は、どんな奴であろうと許さない。あの子の夢は、私の夢。暮らしそのもの。大好きな>>続きを読む
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狂気を捕らえたのは、狂気に囚われたのはあいつか、それとも。「解き明かしたい」「守りたい」。そうしたただの一心が、いつの間にか深く暗く己を食い尽くしていく。闇に当てられるのは、芯にいた人も、そばにいた人>>続きを読む
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「魔法を、信じる」。願いが叶う、それは誰しも望むこと。努力なしに手に入れた力ではないけれど、強い者だからこそ、弱い者だからこそ、世界の見方も歩み方も違う。でも大切にしている芯は同じ。向かいたければ飛べ>>続きを読む
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「映画の中に、自分を見つけたんじゃないか?」これまで積み重ねてきた時間や想いが、一コマ一コマに詰まっている。自分だけで進んできたわけじゃない。出会いが、経験が、寄り添う絆が、ここまで突き動かしてくれた>>続きを読む
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「青春を、私にください!」伝わって、揺さぶって、動かすほどの熱が、作品に力を与えていく。秘めることも美しい。でも、勝負しないまま終わりたくない。自分に負けたくない。変でもいい。痛くてもいい。悩んで、も>>続きを読む
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手が震える。足も立っているのがやっと。誰だって、痛みや恐怖から目を背けたい。逃げ出したい。でも、そうして守れるのは今この瞬間の自分だけ。仲間は?大切な人は?逃げ出した後の自分の心は?出来ないと思うから>>続きを読む
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ひたむきに向けられる優しさ。まっさらな心で向き合えば、答えは1つ。「素敵なことだけ覚えておけばいい」。手繰る記憶に、必ずあなたがいる。信じてくれた。守ってくれた。過去も未来も投げ打って、今この瞬間の心>>続きを読む
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未熟な思考は、言い訳にならない。つけた傷も、その深さも変えようのない事実だ。時の流れが許すのではない。傷を受けた人だけが、許すかどうかを決められるのだ。ましてや、その鉄槌が身に迫って初めて請う許しなど>>続きを読む
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顔なき声だからこそ言えてしまうことがある。普段の自分では到底吐けない毒。ただ見せびらかしたいだけの歪んだ正義。いざ誰かが傷ついたら、知らないふりして翻って、また別の仮想の自分に。たとえ一瞬、心が解放さ>>続きを読む
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どんなに苦しくても変わらない。満たされたい思いはあれど、僕は自分の慰め方を知っている。今目の前にあるものを、まっすぐ、ひたむきに。この衝動だって同じ。助けを呼ぶのは任せて。追いかけられるのには慣れてい>>続きを読む
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変化のない暮らし、顔ぶれ、話題、自分。何のドラマも起こらないと思っていても、実は小さな非日常が潜んでいる。それは時折驚かせるけど、結局はまたすぐいつも通りに馴染んでいく。そんなことを繰り返して時を重ね>>続きを読む
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何もかもが輝いていた。世界も、自分も。もう思い出にしか現れないその様は今では届きようがない。わずかに触れた奇跡が現実を突き付け、その差に落胆する。あの頃と同じようには過ごせない。悲しみに囚われそうな瞳>>続きを読む
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守りたい人がいる。叶えたい夢がある。それぞれ背負う想いが、踏み出す足を鈍らせる。不安と怒りと悲しみで、ずるずると伸びる心の影。独りでは立ちはだかる壁を越えられない。世界を変えたいなら、まずは自分が変わ>>続きを読む
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意図しようがしまいが、向けた手が爪を立てる。些細なすれ違いは、時と数を重ねて、広がり、深まり、払拭しえない業に。その渦に呑まれぬように、屈せぬように、揺らぐ心に鞭を打つ。信じてくれる人がいる。守りたい>>続きを読む