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コーダ あいのうたの10のレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.0
「聴こえる人」と「聴こえない人(家族)」の2つの世界をつなぐ女子高校生、ルビーのお話。
パワフルなキャラクターが多いなか、ルビーの歌唱力に気づき導いたV先生が最高にアツい。”人は出会うべきときに出会うべき人に出会う”。ルビーのコンテストの伴奏シーンは過保護すぎて愛だし、本当にファックできて光栄。(笑)

歌ってるときはどういう気持ち?というV先生からの問いに、説明が難しいと言葉が詰まるルビー。そして絞り出した感情は言葉ではなく手話。字幕なしという演出。
他にも発表会で音が消えるシーン。聴こえない父がルビーの喉に手を当て、歌声を感じ取るシーン。どれも引き込まれ、苦しくなる。

実際に聴覚障がい者をキャスティングし、家具の配置(聾唖者がいる家庭はドアに背を向けて座らない)などディテールまで配慮されてつくられている本作。
ネイティブだからこそ生み出されたアドリブもあるんだろうな〜と思うシーンが多々。
学生の頃に手話ソングをしたことがあるけれど、国によってここまで表現が異なってくるのかと興味深い。そしてアメリカの手話は圧倒的に表現力が高い(気がする)。

久しぶりにフェルディア・ウォルシュとスクリーンで再会して、sing streetを見返したくなった。
恐らく歌を聴きたかった人はcodaでは物足りない。
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