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コーダ あいのうたのkonomoのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.0
オリジナルの『エール!』がぴんとこなかったので避けていたが、オリジナル越えとの感想が多いので後れ馳せながら鑑賞。なるほど、制作側の取材の仕方なのか、こちらの方が自分にとっては学びが多かった。

とにかく手話ネイティブの役者さんの語彙力、表現力が凄い。観ているだけで、手話を「演じている」のとは全然違う豊かさが伝わった。
手話って全く別の文法を持つ言語で、音声言語とそのまま置き換えできないって知らなかった。そして、聾者の親を持つ子供は手話が第一言語になることもあるのだと(そこは親のポリシーや環境による)。そうすると英語は第二言語になるから、他の子より学習面で遅れが出たり、本当に言いたいことは手話になったりするのだなぁ(あの先生に本心を説明するところ!)。

聞こえないと気づかずばたばた騒音立てがちとか、振動でラップを楽しむとか、細かいところも成る程と。

ただ、主人公は「歌の才能があったから」ヤングケアラー状態から抜け出したけど、そうでなくても子供が自分の道を進めるような世界になればいいね、とも思う。
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