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コーダ あいのうたのyukkeのレビュー・感想・評価

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
4.8
この映画の優しい余韻にもっと浸っていたい。
音楽に浸っていたい。
そう感じさせてくれる良質な余韻。

お勧め映画を聞かれた時、
安心して誰にでもお勧めしたい作品だと思った。


ストーリーは決して奇抜ではなく、
物語の大筋を知れば、大方予想できる展開で進んでいくのに、それでもこれだけ胸を打つのだなぁと振り返って驚く。

厳しい言葉や自己中な言葉を発していても、
その顔はいつも愛に溢れていて苦しそうで、
家族愛を感じずにはいられなかった。

キャストの方が普段から手話を使っている方だと鑑賞後に知り、手話から放たれる表情の豊かさに、とても納得した。

それぞれが相手を傷つけるような言葉を使う。
綺麗事では無い不器用さや、
家族だからこそ当たってしまう関係性、
だけどその表情の奥には愛がみえる、
そんなところに感動を覚えた。

自分の家族も、そんなに仲良しではなくて、
決して愛してるとか、大好きだよとか言う関係性ではない、昔からのザ日本人な家族なんだけど、言葉の奥にある愛を感じているからだろう。

合唱コンクール、
そして家族に向けて歌うシーン、
父からの言葉、ハンカチなしでは観られません。
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