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コーダ あいのうたのmoonのネタバレレビュー・内容・結末

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

CODAとは…音楽用語では終結部、小説なら最終章を意味する。
そして、もう1つ Chaildren of deaf Adultsの頭文字を取って表す。と、この映画の後で調べて知った。

つまり、親がろう者である子供…の事。

このポスター(日本版)の文字だけ見ると 何だか楽しげ?で、軽やかなファミリー物か?と思ってしまう…
でも…主人公ルビーの日常は スゴく大変だった!!
朝3時に起床して父や兄と共に漁船で漁をし、ろう者である二人の為に 手話通訳をする…そしてそのまま高校への毎日だ。
そんなルビーの唯一の楽しみは「歌うこと」

ルビー(エミリア•ジョーンズ)の歌声の素晴らしさよ〜!!😳🤣

彼女が音楽教師の前で歌えず、ルビーの”秘密の場所”で 歌い始めた時、

ガラスのような透明感と絹ののような光沢と煌めく雪原を思わせる高音の響きと共に、温かで深く強い意志を感じさせる響き…

鳥肌たった…

きっと彼女は この”秘密の場所”で 悲しい時、辛い時に一人で歌っていたんだろうね…
あれは池?淵?切り立った岩が素敵な場所。親も知らないルビーの”場所”

そんな彼女は恋をする…同じ合唱部の男子。

そして 音楽教師にその才能を認められ彼とのデュエットも組まれ 特訓も受ける。けど、ルビーは家族の為に手話通訳しなきゃならない‼️遅刻しても、私が居なくては家族が困る…でも、その為に音楽教師を怒らせる…可哀想なルビー!!
心打ち解けそうだった 彼にも裏切られ…

そんな彼女にいつも寄り添ってくれてる親友は兄といい仲に。
彼女はちょっと軽い(尻軽)女性かと思ったけど、実はめちゃくちゃ イイ女(の子)だった!彼の為に手話を習おうとしたり、ルビーの事(歌が上手い)を兄に伝えてた!
だから、か…いや ずっと前から、兄だけはルビーの将来が 家族の犠牲になってしまうことを危惧していたのだな…だから
ルビーが 家族とずっと一緒に居る!(助ける)と言った時、
「ろう者をバカにするな!(甘く見るな!だったかな?)」
かっこよかった!!
兄は気難しい父と違って ろう者でありながら、仲間に酒を飲もうと誘われたり、自分(漁師)達が、搾取されない道(組合を作る)を考え、それを実行して行くなど、逞しく頼もしい!!ルビーを家族に縛りたくなかった…自身の可能性も信じる気骨ある青年だった!ルビーの親友は 実は かなり見る目が有ったのだ!

母は実母との関係が良くなく…ルビーが健聴者だと知って、悲しかった…と言った。
そこは、共感出来ない。けど…彼女なりにルビーを精一杯愛して来たのは分かる。だって あんなに家族思いの子に育っているもの!
だから…余計 甘えちゃう、頼ってしまう…んだね…。

お父さん、無骨で少し怒りっぽい?けど、家族を 妻をめちゃくちゃ愛してる、スゴくチャーミングな父。彼の父は健聴者だったんだろうから、父との関係で彼にも寄り添ってくれる友人の存在が居てもいいのに。ちょっと疎外感が有って…寂しい。
でも、このお父さん 大好き‼️
なんか 髭も長髪も無骨さも全部 好き♡目の奥の深い優しさにキュンとなる(≧▽≦)

ルビーの合唱部の発表の日
ソワソワしながら、客席に座る家族。ルビーが歌う♬ …聴けないけど、周りの反応で、娘の歌が人に驚きと感動を与えてるのを知るシーン…良かった。🥹

帰宅してルビーとパパが夜空のもとで語るシーン泣けた😂
ルビーの喉に手を触れ、振動で心で、彼女の歌声を聴く…
あぁ…パパ…ルビー 切なくて、愛しい。

そして、翌朝 漁のために起こされたと思ったら…家族全員で大学入試会場に‼️👏👏

慌ててたルビーは 最初 上手く歌えなかったけど、会場にこっそり(笑)入って来た家族を見て、やっとルビーは落ち着く …でも、楽譜無くて…と思ったら!先生登場ヽ(^0^)ノ
本当にこの先生が魅力的!!いかにも音楽家らしく癖つよい(笑)んだけど、ルビーの才能を高く買っていて…オシャレで、子煩悩で、素敵な紳士。

先生の伴奏で歌う『青春の光と影」
本当に『光』が⭐️⭐️零れるような歌声❣️
だけど!それ以上にルビーが歌を「手話で家族に歌った」シーンが 最高だった‼️鳥肌が立った…涙( ߹𖥦߹ )
「ドライブ•マイ•カー」でも 手話の美しさに惚れ惚れしたが、ルビーの家族への感謝と愛を込めた手話(歌声)も 胸に迫って 感動した‼️



本当に、映画始まってから何度 涙が溢れそうになったか…🥹

ルビーは 無事 合格して
音大に通うために 家族の笑顔に送られて彼女の人生を歩み始める!!

Happy END!🎉



なんだけど…


私には 納得行かない部分が 有る…

その事を確かめたいと再度観ようとしたけど、予定が合わず、そのうち上映が終わってしまい…書きかけのままのレビューが数ヶ月寝ていた…のだが、やはり、疑問は書く事にした😅

ルビーが、音楽大学を諦めようとしたのは、一家が金銭的に困ってたからでしたよね? 罰金の件や 健常者を船に乗せなければ、操業してはならない…という事でしたね? 親達は「船を売って何とかする」と言ってたけど、? 音大の費用は奨学金でなんとかなる?にしても、それ以前に金銭問題有りましたね?
ルビーが大学に発つ前に、それらは解決していた??そういうシーン有ったかな?
私が見落としていたのでしょうか?


何も解決してない中、ルビーが あんなに晴れやかに出発するシーンで、なんとも言えない違和感が残って、感動が…薄らいでしまいました💦

強引に?推測すれば、兄が組合を立ち上げて、成功して業績が上がった…?でも、大学入学までには 間に合いませんよね?
それとも、ルビーの入学は一年待ってもらった?(ありえない)
手話が出来て、漁が出来る(知識が有る)健常者がすぐ見つかるかな?ルビーの親友で兄の彼女なら出来るかな…?

などの疑問が…どうしても残ってしまい…
もし、その解決方法が描けないなら 最初からルビーの足枷的なエピなど描かなければいいのに…と思った。

それと、ルビーの憧れの彼
彼の歌…音楽の先生がルビーとデュオ組ませる程 上手いとは思えなかった😥

【追記】
ルビーは幼い頃から家族の通訳となっていて町では有名?だったとデュオの男の子が言ってたような…
でも、子供って親が話す言葉を真似て話す事を覚えて行くのでは?ルビーは どのような過程で言葉を覚えたんだろうか?まさかTVから習ったとか?ちょっとそれは無いだろう…
例えば、ママの母親(祖母)が心配して、ルビーの小さな頃は一緒に住んでいたとかの描写が、ほんの少しでも有ればな…と思った。

素直に感動出来た方…羨ましい🥺


♬ パパ役の俳優さんのアカデミー賞受賞には非常に納得いきました🎉😊
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