困難に陥り、家族含めた周りと衝突し、歌のチカラで人生を歩み出す話。
なんて事無い話ではあるのだけど、それでもきちんとベタを突き詰めた質の高さで圧倒してくる映画。
音の聞こえる世界とそうでない世界を行き来できてしまうCODAであるが故にそのどちらでも居心地が悪く、双方をつなぐ役割を常に求められてしまうルビー。
彼女の家族が世界をどう捉え、ろう者が歌をどのように“聞く”のか。雄弁に語りかけるシーンが見事。
家族だろうが断絶するし、または強烈に依存する。そんな実感は普遍的なものだろうし、そこからジャンプする勇気にやっぱり人は心を動かされる。
(この辺はルビーの兄が大きな役割果たしていて、とてもとても良い)
ベタなんだけどな。すごい良いです。