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劇場版 呪術廻戦 0のこどものレビュー・感想・評価

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)
5.0
はい。2022ベスト映画決定。
配信でいいかな〜とか思ってる愚か者共、今すぐ映画館に行け。映画館で見た方がいい作品ランキングで『ボヘミアン・ラプソディ』と双璧を成すぞこれは。
本田望結の公式LINEが煩い。邪魔をするな俺は今昂る気持ちと涙腺を必死に抑えてレビューを書いているんだ。いちごと私どっちが好き?とかどうでもいい。俺は呪術廻戦が好きだ。

なんというか、これをアニメでやられてしまうと実写映画の立つ瀬が無いというのが1番初めに出てきた感想だ。本作はもはやその意気にまで達してしまっていると思う。「完成度」という言葉に収まりがつかないほど完成度が高い。とても「TVアニメの映画版」という括りでは語れないほど、1本の「映画」として成立している。24話で1つの作品となるアニメより寧ろ、納得出来るかという観点に置いては、たった二時間の尺の本作の方に軍配が上がるように思う。その理由は、本作が「愛」をテーマにしていることに他ならない。五条先生の「愛ほど歪んだ呪いはないよ」と核心的なセリフが全てを表しているように、TV版ではどこか掴みどころが無くぼんやりとしていた「呪い」の解釈について、「愛」という普遍的なモチーフを通して、我々にその重さを痛いほど「解らせる」。怨霊と化したリカの悲痛な叫びを聞けば、誰だって否応なしに解るはずだ。「呪い」という大袈裟な響きだったものが、リカと乙骨の関係性に落とし込まれ噛み砕かれることで、そこに共感が生まれ、人肌に触れるような感動に繋がっている。まさに『呪術廻戦』という一コンテンツの真骨頂、最も伝えたかった部分とも云えるであろうテーマに果敢に挑戦し、そして大成功を収めている。

兎にも角にも作画がヤバい。ヤバいのだ。ヤバいという言葉はこれを表現するために発明されたのかもしれない。純粋な戦闘シーン中に、作画に圧倒されて泣きそうになったことなんてないだろ。本当に、人間が体を張ったアクション映画なんてもう要らないんじゃないかと思わせるような破壊力と中毒性がある。脳が喜んでいるのが分かる。
ストーリー進行に於いて不満がゼロだった訳ではない。乙骨が高専に入ってからの時間経過の具合が体感と大きく異なっていたり、それに伴って、いつの間にか乙骨にとって「高専の仲間たち」がかけがえのない存在になり「過ぎて」いたりなど、違和感を感じる部分がなかった訳でもない。しかし、その違和感を解消するために、所謂「日常パート」をもっと増やして欲しかったとは思わない。だってアクションシーンが減るんだもん。
そう、多少の不具合には大いに目を瞑りたくなる、いや、瞑らさせて頂きたいほどアクションシーンが天下一品だった。1秒たりとも削れないほど素晴らしかったのだ。

ちょっと、ホントに見てよかったなこれ。
グッズのコーナーにリカちゃんのぬいぐるみがなかったのが残念だった。作ってくれ。いっぱい買うから。
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