ボギーパパ

コットンテールのボギーパパのレビュー・感想・評価

コットンテール(2022年製作の映画)
3.0
劇場2024ー20 熊P

イギリス🇬🇧、日本🇯🇵の合作

タイトルのコットンテール、調べてみたら「ワタオウサギ」、綿毛のような尾を持つウサギとの事。

舞台も日本とイギリスということと、冴えない初老の男を演じさせてはもはや日本一と言って良いリリーフランキーさんと、幸の薄い女性を演じさせては日本一の木村多江さんが出演する事以外全くの事前情報無しで鑑賞。

総じて言えば、このお二人が、その持ちうる魅力?個性を遺憾なく発揮?した作品、なのだが、、、

長く辛い闘病生活の末、妻を失った男が妻の生前の強い希望を果たしに息子家族と渡英し、目的の地へ辿り着くまでのロードムービーと言って良い、のだが、、、

その芯となっているのは家族の絆であり、「らしさ」を保とうとするマチズムというか、心の壁というか、、、
父と息子のお互いを思いやりつつも、遠慮と気遣い、尊厳もあり、なぜか反発してしまう。
父子あるあると言っては軽すぎるが、全世界の父子関係の主流というか大多数のであろう関係性が本作のメインストリーム。

兼三郎=リリーさんの「ダメさ」演技は、もう言わずと知れたもので、右に出るものはいないと言っても過言ではない。いつの間にやら日本映画界に欠かせなくなっている。
あーーービール飲みたくなったし!

明子=木村多江さん、この人がちょっと不幸な境遇だったりすると、そのエネルギーが負の方向に増大するのが本当に不思議。つまりこの人の実力が物凄いものだという証左だ!
「家族で無くなるのが怖いの、、、」と
言ったところなんかゾクッとするほどの演技!

この二人の演技を見るだけで大満足であったか、本作ストーリーとしては何というか、、、凡庸というか、既視感ありありというか、、、、
衝撃のラストも、さもありなんと思わせるのは、、、いや、そんなのないわ!

ここだ!これだ!というものが感じられなかった。残念!
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