ミート

ビューティフル・プリズンのミートのレビュー・感想・評価

ビューティフル・プリズン(2016年製作の映画)
4.5
幼い頃に父親に受けた虐待(頭部外傷)で脳に障害を負い、そのせいで精神発達遅滞を来した青年にまつわる物語。米国メキシコ合作。

慈愛に満ち溢れた姉や優しい友人に囲まれて失敗を繰り返しながらも仕事をする日々であるが、姉の夫にとっては厄介な存在であり、ある日喧嘩の末に衝撃的な状況となる。その後の顛末が精神世界を中心に描かれる。

原題「BEAUTIFUL PRISON」に込められた製作者の思いは恐らく前向きの解釈であると思われるが、ハリウッド映画の世界では理解しがたいものかもしれない。それが証拠に本家Amazon.comでの米国人の批評は一様に低い。実はこの感覚、「命の相続人」やバルデムの「BIUTIFUL」を観た時に感じた世界であり、おそらくは日本人の感覚に近いのではないだろうか。わかりにくいのではなく、スペイン語圏における霊魂や精神の解釈なのだと思う。

ググってもほとんど何も出てこないのだが、唯一「CRYPTIC ROCK」というサイトで俳優さんやあらすじについての情報が得られる。エンディングはハッピーではないが、これで良いのかもしれないという温かい気持ちになる。とっても良い映画。
ミート

ミート