このレビューはネタバレを含みます
「庵野秀明の仮面ライダー」であり、彼の、「私は仮面ライダーのこういうところが好きなんだ!」という真摯な愛情を形にしたような作品。
樋口監督がサポートしなかったところもあり、他のシン・シリーズよりエンターテイメント性は薄くなっていると言わざるを得ないが、心に突き刺さる何かが、この作品にはまちがいなくあるのである。
「変身ベルト」ではなく、「仮面」にフォーカスしているのが印象的である。仮面をキーに、少ない時間の中で、登場人物たちのキャラクター性の深さを感じることができた。
決して子供向けではないが、特撮の好きだった、子供の頃の思い出を大事にできる大人には、得るものの大きい作品であろう。