荒野の狼

シン・仮面ライダーの荒野の狼のレビュー・感想・評価

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)
2.0
2023年の121分の作品で、。1971年のTVシリーズ「仮面ライダー」の旧1号をベースにしており、登場怪人もほとんど同じ。旧1号は怪奇性があり、これをもとに、以後、怪奇性や残酷性を強調した旧1号のリメイクといってよい成人向けの作品が複数制作されている。こ本作品も同様であり、本作品にユニークなものはほとんどないといってよいので、これらの作品を一つでも見たことがある人には本作は勧めない。敵対組織のショッカーの構想が複雑であり、そのトップである緑川イチロー / 仮面ライダー第0号(演、 森山未來)の目的・理想が説明不足で、父、緑川弘(演、 塚本晋也)や妹のルリ子(演、浜辺美波)との関係も説明がほとんどなく理解困難。
アクションシーンで、本作で特記すべきものは、本郷猛(演、池松壮亮)が緑川ルリ子(演、浜辺美波)をバイクの後ろに乗せて、石段をバイクで駆け降りるシーン。オリジナルのシリーズでは、こうした危険なシーンがあったのだが、近年の仮面ライダー・シリーズでは見ることがまずない。スリリングなハイレベルのスタントと評価したい。他のアクションシーンはCGが多様され、特に見るべきものはなく退屈。この時の背景音楽に、オリジナルのTVシリーズで流れた音楽が使用されるのだが、暗く残酷な本作のアクションシーンには、まったくあっておらず失敗している。
ゲストでは、本郷の父親で殉職した警察官役で仲村トオルが出演しているが、白黒映像で、腹部を刺されて苦しむ顔だけなので、仲村とはわからない。旧シリーズの「さそり男」は、長澤まさみが「サソリオーグ」として狂気の演技を見せているが、顔の半分が隠れているので、こちらも長澤とわかりにくい。
荒野の狼

荒野の狼