映画と人生。
若い頃は特に、映画の中のような人生を求めてしまうが、一方で、社会の現実や醜さを知らないが故にそのギャップに苦しんでしまう。
女優という、本来の自分自身とは違う虚像を演じることへの憧れと、娼婦というこれまた男性にとっての虚像、どちらも虚像の中で現実的な苦悩、生き延びねばならぬ苦痛や、それでも訪れる死への恐怖。
それを映画という大きな虚像の中に放り込んで人生とは?みたいなことを映像言語を駆使して見せていく。
卑俗な世界はポップに、哲学的なものはコメディ的に。
ある意味でチープで、自主映画的なルックに、それこそ「人生とは?」を苦悩するまさに映画。