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そして、バトンは渡されたのshoarimaのレビュー・感想・評価

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
4.3
ある人物の考えや人柄なんて四六時中一緒にいたとしてもヨソから理解できるのはある一面だけで、たとえ強い人のように見えても実は奥深くに思うところがあったり、隠された弱さがあったりする。映像作品は短い尺の中で視聴者は思い込みの渦に巻き込み抜け出せなくする。その思い込みの誤りに気付いた時、ハッとさせられて涙が溢れることもある。

4回苗字の変わった優子を取り巻く登場人物の中で映画が進むとともにある人物の嘘が段段と明かされていきます。映画としての作り方も見事だと思いましたし、「家族は血縁だけじゃないよな」という短絡的な言葉で終わらせるのがもったいない、でも語彙力がなくて気持ちがただ溢れてしまったというのが感想です。

旅立ちの日にって学校とか演奏者によってスピード違うけど、ゆっくりの方が良い。あの前奏、中学を卒業してもうすぐ15年近くになるのに聴くと一気にあの時代に帰った気分になる。そこでまた泣ける。この世代にこの選曲は一段と迫るものがある。

原作読んでなくても配役がピッタリすぎることに関心。キャスティングってやはり大事だし、永野芽郁の純粋に見せる演技や石原さとみの魔性な感じに役者の力を見た。
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